表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2分間探偵の冒険  作者: 真波馨
CASE24:矛盾

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/121

問題篇


「困ったことになりました」

 篠田警部は額を撫でながら、マジックミラー越しに取調室の様子を窺っている。

「見ての通り、被疑者は明らかに日本人ではありません。しかも、三宅巡査が何を訊いても首を縦に振るか横に振るかのジェスチャーしか返さない。どうやら、英語はかろうじて分かるようですが日本語はさっぱりみたいです」

 三宅巡査と相対している男は、立派な鷲鼻と茶色の巻き毛の持ち主で、背筋をぴんと伸ばして椅子に座っている。彼には殺人の容疑がかかっているのだが、言語の壁が聴取を困難にしているようだ。

「三宅巡査が『あなたが殺した』と英語で言うと、首を何度も縦に動かすのです。しかも、被害者の写真を見せて『あなたはこの男を恨んでいた』と訊いてもやはり同じ仕草をする」

「しかし、物的証拠などの決め手はないのでしょう」

「それがないから、任意で引っ張るのが限界なのです」

 警部は渋い顔でミラーの向こう側を睨んでいる。私はふとあることが引っかかり、警部を説得してほんの数分だけ聴取に立ち合わせてもらった。

「篠田警部。彼はおそらく犯人ではありません。だって、彼は殺人なんてやっていないと証言しているのですから。物的証拠がないのも当然です」

「ですが、それでは男のジェスチャーと矛盾しているではありませんか」

「いいえ、何も矛盾なんてしていませんよ」



Q:なぜ矛盾していないのでしょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ