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真夜中の大乱戦

 ホテル、正面玄関の戦い。


 奮闘するミント達のもとに、次々と増援のエルフが到着するが、ヴィーブルの能力に対応できるのはごく一部の精鋭だけで、それに満たない実力の者は宝石に変えられていった。


「くそ……」


 戦闘経験の浅い者は引けと言いたいミントだったが、数の多いジュエルゴーレムを抑えるのに、どうしても数が必要だった。


「あの女をなんとかしないと……」


 ヴィーブルを睨みつけてやりたいが、それすらかなわないミント。


「うわあ!」


 悲鳴をあげて、仲間がまた1人倒れる。


 敵をまともに見れないハンデを背負って戦えるほど、ジュエルゴーレムは、甘くは無い。


『ひでぇ惨状だな』


 焦るミントの耳に、聞きなれない男の声が入ってくる。


「誰だ!」


『誰でもいいだろ』


 その声の主はホテルの正面玄関に立ち、ホテルの惨状を険しい表情で見渡していた。


「誰だキサマ」


 自身の後方に、突然現れた男の方を振り向くヴィーブル。


「まずい、その女の目を見るな! 宝石にされるぞ!」


 咄嗟に声をあげるミント。


 しかし男は微動だにせず、ヴィーブルと向かい合うのがミントに見えた。


「くっ!」


 せめてヴィーブルが背中を向けたこの状況を、有効活用するしかない。


 ミントは覚悟を決め、目の前のゴーレムを飛び越えてヴィーブルに向かっていく。


「ぐがぁあああ?!」


 しかし、悲鳴をあげたのはヴィーブルの方だった。


 そして、悲鳴と同時に大きくのけぞったヴィーブルは、両目から血を流していて、そのまま仰向けになって倒れる。


「呪詛返しだ。両目がつぶれたな」


「キサマ……、一体何者だ?!」


雨上 蒼炎(ウガミ ソウエン)だ。うさピョンズの根城からおかしな気配が感じられたから来てみたら……」


 1回大きなため息をついて、蒼炎は続ける。


「こりゃ、今夜は徹夜だな」




 とある部屋の前で行われている、ビホルダー達とエルフの精鋭の戦い。


 数の上では有利なビホルダー達だったが、エルフの精鋭、3人組のの連携を崩せず、苦戦していた。


「くあっ?!」


 自慢の剣が折られ奇妙な声を出すエリゴール。


 相手は水でできた剣を持つエルフ。


 水でてきていると言っても、柄に当たる部分から高圧の水流を放出し続けて、その水流でエリゴールの剣を折ったのだ。


 水を操る青い瞳の少女、リディア。


 もう1本、水の剣を出現させて二刀流の構えを見せるリディア。


「くっ、エリゴール……」


 一方、アモンは金色の瞳を持つエルフの少女と戦っていた。


 アモンの得意な炎の魔法は、床から生えてくる壁に遮られてしまい成すすべがなかった。


「私の炎が完全に止められる?! なんなの、あの障壁は!」


 攻撃が完全に防がれてしまう事に、焦るアモン。


「ならば!」


 炎の威力を抑えて、代わりに数を増やすアモン。


 無数の炎が金色の瞳のエルフに襲いかかるが、彼女を守る障壁も砕けて分裂し、その炎をすべて受けきる。


「向こうは劣勢見たいですねぇ」


「こっちだって大して変わんないわよ?」


 ビホルダー、チュパカブラ、ムルムルの3人がかりで押しきれない、銀色の瞳を持つエルフ、メイア。


 レイピアを構え、その剣術に加えて4元素を操ることができる女戦士に苦戦していた。 


「いや〜、エルフの精鋭を甘く見てました」


「いまさら? どうするのよ、この状況!」 


「プランBですね。チュパカブラさん、お願いします」 


 ビホルダーの言葉を聞いて、チュパカブラはため息を                    つく。


 しかし次の瞬間、


『ぐはっ!』


 と断末魔を上げて、エリゴールが倒れる。


 同時に、


 無数に砕けた障壁がアモンを囲み、押しつぶしていく。


 か細いヒメイヲあげながら、押しつぶされていくアモン。


 大勢は決したかに見えたが……。


 致命傷と思われたエリゴールが立ち上がり、リディアに向かっていく。


「まだ動けるの?! 丈夫な人(じょうぶなひと)……」


 そう言って二刀の水の剣を振り下ろし、両腕を切り落とすが、瞬時にエリゴールは腕を生やし、リディアの両手を掴む。


「なに?! なんなの、この再生力は……?!」


 言い終わる前に、切り落とされたエリゴールの腕がリディアの腹部に突き刺さっていた。


「妖術師、勇魚の傑作品『凶月』。初見で対応するのは難しいですよねぇ」


 その光景を見て、笑顔のビホルダー。


「なっ?!」


 今度は金色の瞳を持つエルフ、クリスが声をあげる。


 障壁の欠片に押しつぶされたはずのアモンが、障壁の欠片を押しのけて脱出してきたのだ。


 先程のエリゴールと同じ状態。


 そう判断したクリスは、無数の障壁を生やしその陰に隠れる。


 しかし、その障壁も時間稼ぎにしかならず、アモンはあっという間に全て破壊し、クリスを捕らえる。


 拳を振り下ろし、クリスの頭部を容赦なく破壊するアモン。


 しかし、その破壊された頭部には土が詰まっており、偽物である事が容易に理解できる。


 本物のクリスは離れた場所に出現し、不死身と思われる相手に封印術を試みようとする。


龍脈封陣(リュウミャクフウジン)


 アモンを中心に魔法陣が描かれ、アモンはその魔法陣の中に沈んでいくが、そこにリディアを倒したエリゴールが襲いかかる。


「クリス!」


 メイアの絶叫が響く中、襲いかかったエリゴールの方が吹っ飛ぶ。


「せっかくの隠密行動が……」


「仕方ないわね。素通りして気持ちいいものでもないんだし」


「怪魔の手下に72使徒のゾンビ。一体こんなところでなにしてんのよ!」


 ボヤく余白に倒れたリディアを開放するリリス。


 そして、チュパカブラ達を睨みつけるエリスが居た。


 

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