episode.『03月14日(土)』
何もしてあげられて来なかったから
その穴埋めをするように
君に振り向いてもらいたくて必死なのさ
※
誰かに好かれたいんじゃない
いなくなった君が戻って来てくれること
それを僕はいつまでも願ってる
あの頃に戻りたいのかもしれない
それでもあの頃には戻れないのかもしれない
ただ僕は君に会いたいんだ
たとえそれが最後になったとしても
あの日を最後にしたくないんだ
※
世界を見て
無自覚にあの頃をちっぽけだと
もう見向きもしないなんてのは
全然構わないのです
それほど世界があなたにとって美しいものだった
ただ過去との邂逅に踏み切り
こっちの方がいいと戻って来てくれたなら
僕はより一層、喜べるというもの
もう寂しくないのだと
※
君が幸せでいてくれることが一番なのですから
それでも寂しくないと言ったら嘘になる
僕はただ隣で笑ってくれる君の笑顔が好きだった
それを自覚するのに何年もかかってしまったけれど
もう手遅れかもしれないけれど
僕はまだ君の中に僕がいることを信じたいのだ
※
きっと今までの気づきを
馳せてきた思いを
僕は1割も口にできない
たぶんいつまでもあなたが知る自分でいようとする
腹を割って話すなんて芸当ができなくなってしまったから
だからきっと
あなたの目にはさぞつまらない人間がいることでしょう
あなたは何も変わらない
不変という退屈な人間として
※
変わらない安心感こそが売りだと思っていたけれど
どうやらその不変を好むのは
僕の周りで僕だけだったみたいなのです
昔からお爺ちゃんみたいだと言われていた所以が
少しだけわかったような気がします
※
僕だけというのが
何よりも辛かった
僕は君たちと
仲間と書いてルビはトモダチと読むような
そんな関係でいたかった
※
ふと零したくなった願望を
人の目に触れるところに出してしまうと叶わなくなる
だからハッとして
言わなくなるのが常なんです
やるなら黙って結果で示せ
それをモットーに
秘匿と寡黙を貫き続けている
※
思いだけは触れるところに置いておかないと
何も伝えてくれなかったから
答えの出ない問に悶々と自己補完するなんて
残った人たちに悪いじゃないですか
だから教えられることは全部残しておくんです
自分が忘れたくなくて残しておいた記憶と知恵と教訓の全てを
僕という一人の人間を構成していた全てを
※
人を好きになってもならなくても辛くなるから
関わらないよう自身を隔離する
人里離れた場所から人の世の行く末を見届ける神の如く
助けたいと思ったら気まぐれで救いの手を差し伸べる
もしかしたら本当に
神様の気持ちはこういうことなのかも知れない
※
人が思っているより忙しいけれど
人が思っているより暇である
何が言いたいかというと
やることは多いがペースが遅い
そのくせ体力はない方で
それをメンタルでカバーしているタイプなので
のんびり休んでいる時間の方が多い
急いでしまうと体調を崩す
早めたいのはやまやまなんだけど追っつかない
――たとえいなくなったとしても、
貴方を案じています――




