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ニコル、アラン、リチャルドはそれぞれ自分の思ったことを話し合い、先程のことを整理していた。
「……まあルーチェ自体はきいたことありますけど……そんなことあり得るんですかね」
「それしか説明がつかないだろ。つーかちびの話だとペリリュート夫人は夫に刺されたんだよな。未成年? のちびは殺人罪適応されねえし……」
「ぼくなんさいなんだろうねー」
「それより、リチャルドさんはいつまでついてくる気なんですか」
「? ……ちびの家」
「「えっ」」
「あんたら、当たり前だろ。俺一応魔術師で、警吏の見落とした事件は処理するの俺」
げんなりするニコルとアラン。この人、まだくるのか……。
「この森、あとどれくらいで抜けるの?」
馬車から身を乗り出してニコルが疑問を口にした。
「大分木同士の幅も空いてきたけど」
「きっとあと一刻もしないうちに出られるよ、ニコル」
リチャルドは爆睡中。よってアランが代わりに答えた。その顔は笑っている。
「……なんで笑ってるの?」
「いや、熱心に見てるなあと思って」
子どもはずっと友人に見られていたのだと気づき、ムッとした。
「……初めてだもの。こういう景色」
「そうだったね。今まで目にしたことなかったんだよね、ニコルは」
「君、面白がってない?」
優しく話してはいるもののどこかわざとらしい調子だ、と感じ子どもは声を低めて呟いた。
「いい眺めだよね。殺伐とした森の中って。僕も思わず身を――」
「なんか、前にもこんな会話してる気がするんだけど」
「あー……君を馬鹿にしたつもりはないからね」
「分かってるよ」
リチャルドだったらバカにしたかもしれない。そう思ってニコルは向かいで眠りこけている小男の足裏を軽く蹴飛ばした。




