表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妻子に裏切られ、会社をクビになったアラフォーおっさん、スコップ一本でダンジョン無双 〜配信したら何故かバズったのだが〜  作者: 紅瀬良
中村浩士、バズる

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/48

42話 魔物だけどやっぱり植物なんだなぁ

 協会での用事を済ませ、某DIYホームセンターに来た。マンドラちゃん用の植木鉢や如雨露、あとは有機肥料を買うためだ。

 それらを取り扱う園芸コーナーは店の外にあるのだが……


「うわぁ! 色々置いてあるです! 人もいっぱいいるのです!」


 マンドラちゃんが目を輝かせている。今まで迷宮の中しか知らなかったマンドラちゃんにとって、外の、地上の景色はどれも新鮮に映るのだろう。ただ……


「くすくす」

「やだあの人、人形連れてるし」

「時々いるわよね、ああいう人……」


 平日とはいえ、やはり人が多い。年に2回の大売り出しの日ではないのだが、それなりに買い物客はいる。そして大声で感嘆の声をあげるマンドラちゃんを持っている自分は……まあ目立つ。

 外の景色を見せてやりたかったから仕方がないとは言え、正直恥ずかしい。特に女性からは奇異の目で見られる。


「こんにちは、なのです!」

「ああはい、こんにちは……最近の人形は凄いのね。挨拶もするなんて。科学技術の進歩は凄いわね……」

「マンドラちゃんは人形じゃないですよ?」


 とまあすれ違う度に勘違いされる。いい歳したおっさんが人形を手にホームセンターで買い物……

 そりゃ奇異の目で見られても仕方がない。さっさと用事を済ませて帰ろう。このままだと本当にいい歳して人形遊びをする変態というレッテルを貼られかねない。

 植木鉢と鉢台、それに如雨露と有機肥料を2袋購入する。

 清算の時に、レジの人がマンドラちゃんを見て、微笑ましい顔をしていた。勘違いされてそうだったが、何を言っても言い訳にしか聞こえないだろうと思い、そそくさと立ち去った。


 ***


「あの子、可愛かったなあ」

「え? あの土囊袋に入ってた人形? そりゃ可愛らしかったけど……あんなおじさんが持ってると、ねぇ」

「あの子、人形じゃないわよ。多分魔物」

「え!? じゃあ危なくない?」

「テイムされてるから大丈夫でしょ。それに……多分マンドラゴラよ、あの子。見た目だいぶ違うけど」

「マンドラゴラ?」

「植物型の魔物で万病に効く薬の材料になるらしいけど……あの人、あの子をどうするつもりなのかしらね」

「薬の材料にするんじゃない?」

「どうなんだろ?」


 その後、中村とマンドラちゃんの配信を偶然見つけ、仲良くしているのを観てホッとする店員だった。


 ***


「ただいまー……と言っても誰もいないんだけどな」

「ただいまなのです」


 帰宅する。

 現在時刻は午後6時半くらい。3月にもなると、冬と比べてまだ少し明るい。日の入の時刻がだいたいこの時間だ。宮崎だと日の入の時刻が東京とかと比べて30分くらい遅れてるからな。その分日の出の時刻も遅いのだが。

 今は市内中心部にあるタワマンの最上階に居を移している。というのも前住んでた賃貸マンションに凸してきた馬鹿者がいたからだ。

 その日は迷宮に行っていたのだが、帰ってみると玄関のドアが何者かによって蹴られ、傷つけられていた。こんな事をするのは自分に恨みを持つ者……となると自ずと犯人は絞られてくるのだが。

 まあ兎に角、警察を呼んで対応してもらい、陳さんに話したら。


『手が出せないとこに引っ越せばいいじゃないか』


 と言われ、購入した次第。半分は協会が払ってくれた(高適性への優遇措置なんだとか)が、それでも今まで稼いだ収入が全部とんだ。というか黒沼と美沙からの慰藉料が無ければ無理だった。


「うわあ! 凄いのです! 高いのです!」


 ベランダからの風景に感動するマンドラちゃんを見てほっこりする。


「さて、マンドラちゃんを植木鉢に移し替えますかね」

「はいなのです!」


 土囊袋から出して、植木鉢に移し替える。有機肥料も入れ、鉢台に乗せて固定。如雨露で水をやる。


「はぁ〜、気持ちいいのですぅ〜」


 普通の水でも良いようだ。これで「迷宮の水じゃないとダメなのです」とか言われたらまた潜る羽目になっていた。


「なあ、肥料入れてみたけど、どうだ?」

「なんか元気になったのです! 凄いです!」

「そいつは重畳」

「けど眠いのです……」


 マンドラちゃんがうつらうつらし始める。植物なだけあってやはり陽の光を浴びないと起きていられないのだろう。

 部屋に入れてLEDの光を与えると少し目が冴えてきたようだ。と言っても太陽光と比べると弱い光だ。起きてはいられるが無理はさせれないな。

 とりあえず夕食を作るか。


「マンドラちゃんはなにか食べたいものある?」

「マンドラちゃんは何も食べないですよ。お水と栄養たっぷりの土と、お日様の光があれば充分なのです」


 動物と違って食べれないらしい。尤も、迷宮にはイビルプラントやマンイーターといった人間を捕えて栄養とする植物型の魔物もいるのだが。

 ただ、魔素はある程度必要らしい。泡手さんが言うには、迷宮の土には魔素が含まれているらしいから暫くは持ちそうだが、魔素を全部取り込んだら肥料だけでは厳しいかもしれない。時折迷宮の土を持って帰る必要がある。或いは魔石を植えるか。


 魔石を植える方が楽か。魔石は放って置くと魔素となり、気化して無くなるから地中に埋めると土に魔素が充満するそうだし。

 後日、肥料を与えるとマンドラちゃんの肌艶? が良くなるのでやはり必要な事が判明した。植物を育てる三大要素(窒素、リン酸、カリウム)はマンドラちゃん始め、植物の魔物が力をつけるには充分に役に立つ模様。それでも魔素が必要らしい。


 今日は冷凍餃子にするか。作るの簡単だしな。

 尚、テレビを観ていたマンドラちゃんが「あの薄い板の中に人間がいるのです!?」というテンプレ(お約束)を言ったりしてほっこりしたのだった。

 

因みにホームセンターは都城に本社があるアレです。

次回は掲示板!






「艦長! 評価ptが入っています!」

「なにい!」


デンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドンデンドン(腕組みしながら発進するガ○バスター(作者)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
実際は聞こえすぎて大変になるんだろうけど、こうやって自分から欲しいものを伝えてくれる植物ってありがたいよねって。
炎となったptは無駄だ!!
都城市にはふるさと納税でお世話になってます。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ