32話 黄泉軍と黄泉醜女
ゴールデンウィークだから毎日投稿出来ると思った? 残念、仕事でしたー!
くっそ。マジくっそ! 書く暇マジでねえ!
黄泉軍。
伊邪那美配下の文字通り黄泉の兵士だ。伊邪那美に会いに黄泉まで来た伊邪那岐が伊邪那美の言いつけを破って伊邪那美の容姿を見てしまい、激怒した伊邪那美が逃げる伊邪那岐を追いかけるようけしかけたのがこの黄泉軍だ。
“いきなりかよ”
“単純に強いの来た”
“てか中層に出る魔物じゃない。やっぱり下層か”
“おっさんがさっき線香の匂いがするっていってたじゃん。それでほぼ確定”
“中層すっ飛ばして下層とか草も生えん”
“ひでー迷宮だな”
“前はこんなんじゃなかったのに……不法投棄した馬鹿マジ許せん(ここを利用してる探索者)”
元凶に恨みを持つ者もいるようだ。それはそうだろう、稼ぎ所が1か所減るんだから。
それはそうと黄泉軍だ。コメントにある通り単純に強い。力も速さも。
黄泉軍が憤怒の形相を浮かべ、槍を構える。自分も腰を落としてスコップを構える
ジリジリと近づき、黄泉軍の攻撃範囲内へ入った瞬間に鋭い刺突。スコップで受け流し槍の軌道を逸らす。
槍の連撃は隙がなく、防戦一方に。それでも時に避け、時に受け流し、目が慣れた所で避けたと同時に槍を掴み、黄泉軍を逆に引き寄せ、首を刎ねた。
ここで一息。
「これは……バグベアとの戦闘を彷彿とさせますね」
“つまりは気が抜けないって事か”
“黄泉軍ってオーガ並みの膂力にワーウルフ並みのスピード、リザードマン並みの戦闘技術があるからな”
“そんなのが雑魚で出てくるとか下層やべー”
“深層には八雷神もいるぞ”
“深層やべー!”
因みに普通の深層だとドラゴンは勿論、ケルベロスとかヒドラとか出てくる。四聖獣も深層だったか。
深層がないことを祈ろう。
しかし、下層の雑魚でこれとは。しかも1体。戦闘が常時表層ボス戦とか中々に大変だ。
因みにコメントにあったワーウルフとリザードマンだけど、どちらも中層に出る魔物の代表だ。力のオーガ、速度のワーウルフ、技術のリザードマンといった感じだ。
「しかし折角ダウンロードしたマップが役に立たないとは。一からマッピング作業ですね。まぁ今はオートマッピングシステムがあるのでかなり楽なんですけどね」
“ホントそれ”
“一昔前はノート使ってたらしいね”
“3DRPGみたいにな”
“そーいや地図完成させたら報奨金出るんだよな”
“未踏破迷宮だと、最初に完成させた奴の報奨金は高いんだよな”
“それ以降に完成させても出るけどガクッと落ちるよな”
“それでも10万だぞ”
生憎と今回はその報奨金は出ない。というか意味がない。破壊する迷宮の地図を埋めたとして何の意味があろうか。
以前の……それこそ狂う前であれば迷わず埋めただろう。ゲーム脳なので全部埋めないと気が済まない質なもので。
さておき、黄泉軍がドロップしたのは魔石のみだ。一応他にも落とすらしいのだが。
“ヨモツヘグイはなぁ……”
“食うなよ、絶対に食うなよ! 振りじゃないぞ”
“食べるとどうなるん?”
“即死”
“ひえっ”
黄泉の食べ物である黄泉竈食は食べると黄泉の人間……つまり意思を持ったまま死者になってしまう。そうなると迷宮から出れなくなってしまうのだ。これまで何人かそれを食べて死んでしまった。だから常に保存食なりなんなり用意する必要があるのだ。勿論自分のバックパックにも保存食のスライムゼリーをかなり入れている。
あと落とすのは武器と防具だ。青銅製だが意外と優秀だ。ただ、なんか呪われそうで使う気になれないという人が多い。気持ちは解らなくもない。
とりあえず奥に進もう。それに、ゲーマーとしてマッピングはしておかなくては。まあ下に降りる階段があれば降りるけど。
しかしやはり陰気臭い。これ、黄泉比良坂を模してるんだろうな。そうなるとこの迷宮のボスがとんでもない相手になるんだが……
考えたくない。国造りの一柱と戦うとか冗談にも程がある。
そん時は逃げよう、マジで。
そうして暫くすると。
“今度は団体様かぁ……”
“武器が違うだけでみんな黄泉軍なんだよなあ”
“けどなんか違うの混じってね?”
“んー、2体ほど違うのいるな”
“あっ”
“そりゃいるわな”
“軍がいればコイツもいないとおかしいよな……”
「みなまで言わなくとも解りますよ。黄泉醜女ですね」
黄泉醜女は魔法担当だ。その姿は襤褸を纏った土気色の肌をした老婆だ。やはり生者を憎んでいるのか自分に対して憤怒の表情を見せている。
前衛に黄泉軍が3体。剣持ちが2体に槍が1体。さらに後方に弓持ちが1体。そして黄泉醜女が2体。
「ソロにパーティ戦仕掛けないでほしいですね」
“キッツ”
“大丈夫! 適性SSのおっさんならヤレる!”
“いやでも普通にきついだろこれ”
“がんばえー”
本当に心配してない人もいますね。今は適性Exとしての本気出せないんですよね、武器が保たないんで。何処かに特注のスコップ作ってくれる人いませんかね。
と、悩むのはこれを切り抜けてからですね。
いつまでも棒立ちしてたら大変なことになりそうだし、まずは接敵だ。
火球と矢が飛んでくる。なんとなく当たるとヤバい予感がする。火球を避けると後方からすごい爆発音。矢にも何やら怨念じみた嫌な感じを纏ってる。呪われそうなので回避。
というか……
“なんか火球も矢も飛んでくる頻度多くね!?”
“そしてそれを難なく躱すおっさん”
“これが……適性SS”
“お、火球をスコップで弾いた”
“普通出来ねえよ! マジなんだよこのおっさん!?”
“スコップおじさんです”
“スコップは万能です。スコップは万能なのです!”
“ここまで万能じゃねーよ!?”
まあ自分でも出来るとは思わなかったですけどね。あと弾いたというより逸らした、という感じですかね。
しかし後衛が本当に厄介。なんとかして先に倒したいですが、前衛の3体が邪魔。ならば先に前衛を倒そう……にも連携とれてて近づいても攻撃出来ない。離れれば今度は矢と火球が飛んでくる。
こう何度も飛んでくると目が慣れる。余程の油断がない限り当たることはない。少し疲れるけど。
「すこぉし、本気出すぜぇ」
“ダ○ダダンw”
“オ○ルンw”
“声が低いオカ○ンで草”
まあやってる事はあまり変わらないが。なるべくスコップを振り回さず、短く持って最低限の動きで。
文字通り目にも止まらぬ速さで、前衛の黄泉軍を剣先で突き、絶命の確認もしないまま、そのままの速度で後衛の3体を体当たりで吹き飛ばし、吹き飛ばされた弓持ちと黄泉醜女をそれぞれスコップで突き刺した。
“うおおおおおおおお!”
“すっげ!”
“瞬殺!”
“全然見えんかった”
“前のバグベア戦っもやった超ダッシュ”
“これがすこオジの少しだけ本気……”
“すこオジ最強! すこオジ最強!”
“濡れたっ! 濡れましたわっ! 最高ですわっ!”
“なんかヤベーヤツいるぞ!”
“遂にガチ恋勢が湧いてしまったか……”
“男だろ”
“失礼な! 戸籍上でも生物的にも女ですわっ! さいっっっっこうにカッコよくて逝ってしまいそうですわっ!”
“お、おう……”
“すこオジが最高なのは同意”
……なんかすごいコメントしてる人がいるけど。
勝ったからヨシ!
戦闘は真面目にやりますがコメントの方は徐々に変になっていくかと。ガチ恋勢のせいでw
外道神父「自害しろ、ラ○サー」
????「ラン○ーが死んだ! この人でなし!」




