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居候美少女がお隣にお引越し?!

「――綾瀬くん。RINEやってる?」

「あ、うん。一応してる」


 RINEとはどの世代の人もみんな使っているコミュニケーションアプリ。

 国内では8600万人以上の人が使っているらしい。


「私、ストーカーにも付きまとわれなくなったしそろそろ自分の家に戻ろうと思うんだ」

「そ、そーなんだ。なんか突然だね」

「うん。だから綾瀬くんとRINE交換しときたいなって」

「え、なんで?」

「だからぁー、今まで色々お世話になったし……これからももっと話したいし……」


 実川さんは上目遣いで俺をみて身体をクネクネと動かす。

 学校の時の実川さんとは行動や表情が違いすぎてエロいギャップを感じる。


「うん。俺の方こそ風邪の時とか色々と助かったしこれからも沢山話したい」

「じゃぁ――結婚する?」

「ブハッ!? ゴホゴホ」


 思いもよらない美少女からの突然の告白に飲んでいたコーヒーが気管に入り噎せた俺。慌てて実川さんが側にきて俺の背中をポンポンと軽く叩く。


「ごめんごめん。ちょっとからかいたくなって」

「実川さんそれは良くないよ!?」


 でも本心。S級美少女に告られて気分のいい俺。


「じゃぁRINE交換しよっ!」

「えっと……QRコードで読み取るんだよね?」

「うんっ!私がコードだすから綾瀬くんは読み取って」


 なんか凄く楽しそうな実川さん。

 俺的にはこの生活も幕を閉じてしまうから少し寂しんだけどなぁー。


「おぉー、綾瀬くんのRINE入った!私男の子のラインお父さん以外いないから綾瀬くんが初めてなんだよねー」

「そうなんだ。実川さんならもっといてもおかいくないのに」

「男の子から交換しようって言われるけど誰かも分からないし必要ないから断るんだよ」

「まぁ、実川さんモテるからね」


 するとまた実川さんが上目遣いをして顔を近づけてきた。


「綾瀬くんが私の最初の人なんだからねっ……」

「勘違いする言い方しないで!? 連絡先でしょ?」

「綾瀬くんはいつもいい反応してくれるなぁー」





 その夜実川さんは自分の部屋に戻って行った。実川さんが居ない俺の部屋は殺風景になり冷蔵庫のコーヒー牛乳もすっかり空っぽだった。

 こうしてみれば実川さんとの思い出、沢山あったなぁ。

 美川さんの家のパーティーに行ったり二人でスーパーに買い出しに行ったり……

 全部楽しい思い出だった。


 ピロン ピロン


 スマホの着信音がなり画面を明るくすると実川さんからの通知だった。


 紗希 『綾瀬くん。私が居なくなって寂しくなってない?』


 春 『なってないって……』


 紗希 『本当かなー。私は結構、寂しいんだけどなー』





 春 『僕も寂しくなってきたかも……』

 俺だけの生活が再スタートして3日後の朝。


 あれから実川さんとは毎日RINEで話している。

 ベットに転んでソシャゲをしていると玄関の方から物音がして少ししてからドアをノック

 する音が聞こえる。

 そういえば今日はネット通販で冷凍唐揚げ買ったんだっけ……

 俺はソシャゲのタグを切って玄関へと急いだ。



 ガチャっ……



 ――財布を持ってドアを開けた先には大荷物を持った実川さんが立っていた。


「え? なんで実川さんが……」

「寂しすぎて戻って来ちゃった。またよろしくお願いしますっ!」


 クールな彼女は笑顔でまた僕の家に帰ってきた。





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