太平洋決戦3
美貴は操縦桿を自分の方へ下げ、美貴型改は機首を天に向けながら上昇しUターンしながら左へ1回転のインメルマンターンでF6Fと再度正面。
<<美貴!4機すべて友軍達が撃墜した!>>
ユウコの無線に「分かったすぐに帰還して艦長と司令部にすぐに警戒態勢を取れと連絡を」と伝える。
地獄猫は決着を付けられないのが悔しく自分の太ももを拳で叩き、そのまま操縦桿を振り闇の空へとF6Fは消えていく。
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――視点 美貴
空母"赤城に"着艦し弾薬の補給を行い、次の敵襲に備えて戦艦大和と武蔵、長門と来て護衛の駆逐艦冬月と大きな的にならないようそれぞれ空母から離れる。
コックピット内で待機すると苛められっ子だった仲間が、
「小隊長!敵機の強襲はオーストラリアから来たと思われます!」
「有難う。すぐに離艦してください。追いつきますので」
「了解です!」
と自機の五二丙型に乗り込み赤城から離艦。
今こちらに合流している空母は計3隻で東南アジアから1隻。
空母は進路を変えて南の方へ。
<<大本営よりオーストラリア攻撃を実行せよと回答あり。戦闘隊は離艦しオーストラリアへ向けて攻撃せよ>>
スピーカーの声に混じり艦旗から"Z旗"が掲げられた。
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空母計4隻、大日本帝国軍連合艦隊と合流。
貯蔵槽を搭載しサイパン島付近から離艦しニューギニア本島から艦隊による艦砲射撃で上陸部隊を援護しオーストラリアを1ヶ月以内で占領せよと言う任務を大本営より命令された。
戦いが終わればニューギニア本島の艦隊は連合艦隊と合流し再度米国へ向かう。
<<前方オーストラリアだ>>
敵機の気配も無さそうだから・・。
「二六○航空の戦闘機へ。敵の気配無し、護衛せずこのまま飛行せよ」
まだ大丈夫だろう・・。
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――オーストラリア
<<友軍艦上爆撃機被弾!敵機計20機!>>
やば、視線や気配が無かったから油断してた・・!
「小隊散開せよ」
丁度空になった貯蔵槽レバーを降ろし、機体を軽くしすれ違いに機銃を放つ敵機はF4FとP38が計20機だ。
すぐに操縦桿を左に振りF4Fの後ろに付き13.2mm機銃と7.7mm機銃を同時発射。
装甲がもろいおかげで数発で空中分解した。
<<雷撃、爆撃による攻撃開始。地上軍による上陸を開始。ニューギニア本島より一式陸上攻撃機の援軍確認>>
別小隊からの無線もこちらに入り状況報告。
P38はあっけなく黒煙を吐いたままオーストラリアの大陸や黒潮に次々落ちて行きF4Fは新型機の餌食となり、飛ぶにも飛ぶことも出来ないオーストラリア空軍の滑走路は大きな黒煙で包まれていた。
<<小隊長。敵空軍無力化、爆撃雷撃は完了し一部隊が帰還中>>
ここで切り上げようか・・




