志麻 江永さまとの競作
時宮 時繰と行き違った少女……。
青葉 令子は、微笑む。
「これで大丈夫よ。行きましょう」
ランドセルを揺らせ、走り出す。
元々、令子は大人しく、気の弱い女の子だった。
しかし、パパの知り合いにコレクターがおり、その人から譲られたテディベアに見いられた。
洗練され、素朴なというよりも、作り上げられた物はテディベアのイメージを完全に覆したものだった。
その姿に、ぎゅっと抱き締めた時に頭に響いたのである。
「『神』が待っている……貴方が持つべきベアは、【傲慢】だけでなく他のベアも……そして『神』を手に入れるべきだ。貴方は、その資格がある……その為に生まれてきたのだから、その地位と頭脳と、容姿……全てを用い、全てを手に入れるべきだ」
「……そうね」
気弱そうだった表情が、一変する。
何かに駆り立てられたように、楽しげにクスクスと笑う。
「私が、主よ。私のもの……手に入れて何が悪いの?」
目的はひとつ……ただ、
「大丈夫よ。私が出来ないことはないの。そうでしょう?お金さえあれば何だって出来るのよ。人に命令したり、何かを手に入れるためにはお金……それは私自身持っているし、生み出す術だって知ってるもの」
ウフフ……楽しげに人差し指にてをおいて、呟く。
「私に命令なんてさせない……私の命令を聞けばいいのよ。世界中は私が支配できる。そうでしょう?【傲慢】……」
ランドセルから覗く【傲慢】には、ふわふわとした白いドレスだった物。
今は所々、深紅のシミが見える。
「待っていて……私には力があるのよ。だから【虚構】を探しましょう。方法を考えなきゃ♪行きましょう」




