3-4.ビームが茂木
今日も退屈な1日が過ぎた。
放課後、加代子さんと茂木と3人で帰る。
急遽留学する事になった七星から、加代子さんを頼まれているのだ。
「今日はゲームセンターでも行くか?」
茂木が提案する。
「か、加代子さんもどうかな?」
僕が聞いてみる。
「いく」
声は小さいが聞き取れた。
男女でゲームセンターなんて、素敵なイベントではないか!
こうしてたどり着く、ゲームセンター!
「3人で出来るゲームって無いよなぁ」
茂木が言う。
確かに、ゲームセンターのゲームは、ひとり向けのゲームや、2人対戦用の格闘ゲームばかりだ。
「わ、私これ得意」
加代子さんが指をさしたのは、4人対戦が可能なロボット格闘ゲームだった。
な、なんてナイスなチョイスなんだ!加代子さん!!!
4台の筐体が2台2台で配置されている。自然な流れで、僕が座り、隣に加代子さんが座り、向かいに茂木が座る。
僕と加代子さんチームと、茂木とCPUのチームで対戦する事になった。
ビームを繰り出し、フワッとしたステップをし、必殺技を繰り出し、破壊され、破壊し、楽しい時間が過ぎる。
僕は時折、隣の加代子さんを見る。赤い縁のメガネが邪魔して、目元を見れなかったけど、
笑顔だった。
僕はそれがとても嬉しい。
「明後日から夏休みだな!」
茂木が向こうから語りかけてくる。
加代子さんの繰り出したビームが茂木のロボットを撃ち抜いた。加代子さんは一回もやられていない。つ、強い!
「夏休み楽しみだね!」
僕はそう答える。
あれ、夏休みが楽しみだなんて感情、いつぶりだろうか。
七星のいない夏休みが始まろうとしていた。




