↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
タイムリープは1日1回5分まで  作者: 大野春
chapter.03 親睦会で僕たちは別れる
PR
53/185

1-3.ラースケー


加津代食堂にて、僕と七星は打ち合わせをしていた。


まず、仮の付き合いをしていた僕と七星は6月20日の親睦会で喧嘩別れをする予定だ。

それに加えて、トウマと勝負し、トウマが勝てば僕と七星が別れ、トウマと七星が付き合う。



とにかく6月20日に僕と七星が別れるのは間違いないだろう。



それが目標。それが目標のはずだ。



「いい?当日はチーム戦。その当日に何かしらのきっかけを作って大ゲンカよ」

「わかってるよ。それで、僕が悪人を演じる。七星から別れを告げる」


七星と協議し、この形で落ち着いたのだ。


「それに加えて、トウマのチームに勝たなくちゃ。あんなチャラ男と付き合いたくないし、優勝すれば景品が全部貰えるのよ?」

七星は鼻の穴を膨らませていた。おそらく親睦会を一番楽しんでいるのは七星だ。


しかし、まだチームが分からない。

僕と七星が同じチームになるのは決まっているようだ。


「これみて」


七星はプリント用紙を机に出す。

親睦会のプログラムが書いてあった。


4人1チームで計5チームも参加するようだ。


「これ、種目?」


競技種目が記されている。

ミニバスケ、テニス、パターゴルフ、ローラースケート、フットサルの5種目だった。


「え?ローラースケート?」

「ミーコがやりたいんだってさ」

「勝ち目がない。。。」


是非ともカードゲームを種目に入れるべきだ!僕は思った。



「アンタにはタイムリープがあるでしょ?雌雄を決する時に使いなよ」

「そ、そうか!」



いやいや、5種目の勝負で一回タイムリープを使った所で勝てる見込みなどない。



「ま、アンタ以外のメンバーに期待することにする」


なんて酷い奴め。



「ねえねえ」

七星が話しかけてくる。


「な、なに?」

「短い間だったけど、楽しかったよ。私は」



嘘のお付き合い、嘘の登下校、嘘のデート。



「うん。僕も」




「あっ!」

七星が加津代食堂の窓を指差す。



僕は窓の方向を向く。



イスが、ガラ、と音を立てた。




僕の頰に、若干の湿気を含んだ、柔らかく、温かい感触。




僕は、振り返らず、そのまま席を立つ。



「そ、それじゃあ、また、明日」




身体中の火照りを残し、そして心のモヤモヤを残し




ついに6月20日が来る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。