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傍若無人なる至高の聖女  作者: 抹茶な紅茶
南海リゾート泡沫事件
33/93

パンダは血で赤く染まる


ここは、ユスティネス公爵領の南方に広がる紅茶海こうちゃかい


名物は空飛ぶ魔物である海坊主凧。

比較的おとなしく、見た目も穏やかなため

一種のマスコット的存在になっている。


そんな穏やかな海の上を、ユリティーナ艦隊は

妹sの立て籠もると思われる海域へと疾走するのであった。


だが・・・・・・・その道中にて

・・・・・海賊に追われる民間船を救出すること3件、

沿岸地域の村や町への襲撃中の海賊の討伐2件、

海賊の根拠地への襲撃、そして占領!

その他 もろもろ!!


このユリティーナ艦隊の大活躍は紅茶海中の海賊たちを震え上がらせたのである。


しかし、ユリティーナ姫は頭を悩ます!!

妹sの海域に向かうはずなのに 余計な海賊討伐がかさなり なかなか目的地へいけないのである。


「どうして なぜに!? なぜに!? ・・・なかなか目的地へたどり着けない!?  

なにかの魔法か、呪いにかけられているのか!?」

「まさか! しかし、この海域の海賊を次々と討伐した大活躍はヴィジャナル王国中に伝わっておりますぞ!!」

副団長のラウリはユリティーナ姫の快挙を称えるのである。


「海賊討伐が目的じゃないんだけどね」

「姫様! 討伐というより吸収合併しているのですが・・・」



そうです! 現在、ユリティーナ艦隊は100隻を数える大艦隊となっていた。

海賊たちを捕え拷問し、やさしくヒール治療、洗脳化、M化することによって、

ユリティーナ姫に忠誠を誓う大艦隊へと膨れ上がっていた。


「・・・・・妾が赴くは白波の大海」





---------------------------------------------------------------------



森の街道を歩む町娘。

なにか普通と違う雰囲気である!

少女特有のかしましさがない。  まるでクノイチのごとく・・・


そうです!! この町娘風の姿はメア五人衆なのである。


彼女たちは森を抜け かつてのセル―カ王国王都ブルジュへと向かって街道を歩む。

しかし、この街道は主要街道のはずなのだが、不思議に人や荷馬車との遭遇がない!!

やはり、戦乱のため、流通がとだえてしまったのだろうか。


じつに静かな街道である。


まったく人がいない。

荷馬車も走っていない。

青空の下で人のいない世界を のどかに兎や狐が走っている!!


人類は滅亡しましたか!?


そんな中、一台の荷馬車がブルジュ方面へと向かう様子を発見した。

まさに天文学者が 地球外知的生命体の電波を受信するぐらいの感動であったwwww



そんな超珍しい荷馬車をメアは詳しく観察するのである。


荷馬車の中には、暗い顔をした粗末な服装に鎖をつけられた人が多数乗せられていた。

奴隷である。 おそらく、近隣の村や町を襲撃し、捕えてきたのだろう。

ヴィジャナル王国では奴隷制は禁止のため、奴隷制のある国へ売るつもりなのであろうか!?



メア五人衆は、荷馬車の様子を映像にして、飛空円盤に送信し艦橋のディスプレイに表示させた。


そして、この映像を見た侍女のパウネリアは叫んだ。

「ルナーリア様じゃないの!?   なんてことなの! 」


この叫びにエレオノーラ王女も 映像を見る。

街道を走る荷馬車の中で、鎖に繋がれた長い黒髪の女性。

他の囚われ人とは、明らかに毛並みが違う。 高貴な雰囲気が出ているのだ。


「たしかに ルナーリアだ。  逃げきれなかったのね」


「知り合いなの?! 」

ミレイユはサラに何とかできないかとたずねてみた。


「なんとかしてみる!」




サラの指示を受けたメア五人衆は、荷馬車の追跡を始めた。

荷馬車は、商人と思わせる二人と冒険者風の護衛5人で守られている。


すぐに襲撃して救出したいのだが、

すでに王都ブルジュの正門直前まで 荷馬車が到達しているため、荷馬車を襲撃をすれば、

その救援に おそらくというか間違いなく正門を守るヴィジャナル王国門衛兵が駆け付け

戦闘にもなってしまうだろう。


  

だからといって、このまま 荷馬車がブルジュ市内に入ると追跡できなくなる。

おそらく メア五人衆がブルジュ正門前の門衛兵の許可を受けて市内に入るのは無理だろう。

門前の様子から、なんらかの証明書が必要となると予想される・・・


高い城壁を超えるのは無理。


困ったことになった。


やはり、無理しても、正門を守る門衛兵を巻き込んだ格闘戦で救出となるか!?



この様子をディスプレイ映像で見ていたサラは決断する。

「やれ!! どうせ戦争は始まっている」



だが・・・・  ここで違う展開が始まった。



「ぎゃぁぁぁぁぁ― 」

男の叫び声が鳴り響き、正門周辺の門衛兵、荷馬車の商人や冒険者風の護衛が声の方向に振り向く。


ブルジュ城壁・正門の城壁上で何か騒ぎが起こっているようだ。

なにやら赤い液体が舞い散っている。


そして、ヴィジャナル王国兵士数名が、その城壁上から地面へと落下し城門前の地面が血で赤く染まった。

「なにが起きている!?  」



しばらくすると・・・・


大音量のBGMが どこからともなく流れてきた。

♪ちゃら~~ ♪ちゃら~~

 

そして、火玉が上がり空には花火が花咲く。

ドド――――――――ン


その花火を逆光に

マントをはためかせた黒い人型の影が、正門城壁上に仁王立ちし眼下を見下ろす。



「天が知る,地を知る,人を知る,天網恢恢、正義の風が吹く 

真の平和を愛する貴公子・白い流星のパンダ、ここに参上!!! 」



門衛兵たちは見た!! 

城壁の上の何かを見た!!

すると、スポットライトをあびるように 太陽の光が正門城壁上を照らす。


城壁の上に、白いマントをはためかす2頭身パンダの着ぐるみを着た何者かが、巨大な魔道チェーンソーを振り回している。

見た目は可愛い2頭身パンダのはずだが、手に持っている魔道チェーンソーには血肉がまとわりついているのだ!


間違いなく・・・頭のねじが弾け飛んだ奴だ。


ウィ――――――ン   ウィ――――――ン

血塗の巨大な魔道チェーンソーの けたたましい音が響き渡る。


「やばい! あれは、やばい! あれは、普通じゃない」

「すぐわかるぐらい、おかしいやつだ!」


しかし、ただのおかしい奴ではなかった。  

すでに城壁上の兵士たちは壊滅している。

おかしい上に強い奴!!



「とぉ~~~~」

白いマントをはためかせ 着ぐるみパンダは、魔道チェーンソーの不気味な音を鳴らせつつ、

15mもある城壁上からジャンプ!!!

黒い影が 空を渡り、城門前の門衛兵集団のど真ん中に着地した。


「ぎゃぁーーーーー」

門衛兵の悲痛な叫びがこだまする。


頭まですっぽりかぶった2頭身パンダの着ぐるみを着ているにもかかわらず、

素早い動きで、魔道チェーンソーを振り回し、門衛兵10名を肉片と血しぶきに変え、

あたり一帯に赤い雨を降らせたのである。


白いマントの着ぐるみパンダは、不敵な笑いとともに、血の雨を全身にかぶり、

赤いマントの流血パンダに生まれ変わった。

「鉄分のにおい。 たまらない。  俺の心を癒してくれるにおいだ」



あまりの恐怖に 残りの門衛兵は後ずさる。

「どこが! 平和を愛する貴公子だ!」


「平和を愛する貴公子の俺に殺されるということは、悪人だという証拠  生きる資格なし!」


ウィ――――――ン

再び、目にも止まらない魔道チェーンソーさばきによって、数人の門衛兵の首がはじけ飛んでいく。


首無し門衛兵たちの噴き出した赤い血は 周辺一帯に撒き散らされ、赤色の霧が漂うのであった。

そして その赤い霧は日差しに照らされ美しい虹を形作るのである。

「血虹! これは縁起が良い!!  神が俺を歓迎してくれてるようだ! 」

 



門衛兵たちの半分は、あまりの恐怖のため、逃げたしてしまった。

「化け物と戦えるか!! 俺たちは徴兵されただけで軍人じゃね~んだよ!」

「あんなふざけた着ぐるのくせに なんという早さ!   そんなことがあるのか!?」

「おい まてよ!  着ぐるみで視界が効かないはずだ!

・・・まさか着ぐるみではなく そういう見た目の化け物!?   本当の化け物なのか!! 」



それでも 残った門衛兵は隊長を中心として城門を守る構えをとる。

「こいつは強い!!   伝令を走らせろ!! 我らでは勝てない! 援軍が必要だ」

隊長は部下のひとりに命じた。




流血パンダは、ゆっくりと荷馬車に近づく。

荷馬車の商人二人は 死に物狂いの悲鳴を上げて逃げていったが、

護衛の冒険者風の人たちは、意を決して、流血のパンダに攻撃を開始した。

この冒険者は、かなり腕には自信があるらしい。


しかし・・・・

魔導士と思われる人物の魔弾が、流血のパンダに何度も命中したが、

その固い着ぐるみを貫通することなく、

何事もなかったように、ニヤリとした顔で、魔道チェーンソーで その魔導士を真っ二つ、

その後ろから、切りつけてきた冒険者を、

着ぐるみの短い足の ひと蹴りで2名を吹き飛ばし 

そのままの勢いで城壁の壁に激突、そして彼らの肉体は四散した。


残り2名の冒険者は唖然としたまま 衝撃波をともなうパンダパンチで、

頭が粉々に吹っ飛び、胴体から血が噴水のように吹き出し周りの地面を赤く染めた。 



一瞬の出来事であった。


荷馬車の中の鎖に繋がれた囚われ人たちも恐怖し泣き叫ぶ。

「た・たすけて~ 」

「殺さないで~ 」



そんな叫びなど気にせず流血パンダは、モザイクとなった死体をみて感慨にふける。、


「ぐっふふふ   なんてきれいな赤色! きれいな殺人は殺人にあらず」

流血パンダの 奇怪な声が響き渡る。

周辺の兵士も、恐れて近づかない。



メア五人衆は いきなり現れた異常殺人者から、荷馬車を守るため素早く駆け込み、

荷馬車と流血パンダの間にはいりこむ。

荷馬車に囚われているルナーリアを助けねばならない!!


いきなりの町娘5人の登場に、流血パンダの目が町娘を睨む。


すると 後ろから小さい声が聞こえた。


「もしかして エルノスティ王子でございませんか?」

荷馬車で鎖につながれた、美しい黒髪の少女の声だった。


流血パンダはすかさず 声の方向に振り向く!!


「ルナーリア!! 君を助けに来たよ。 もうちょっとの辛抱だよ」

流血パンダからのまともなセリフが聞けた!



「あ~~ エルノスティ王子!!

 あなた様が、どのような着ぐるみを着ても 私には分かります。

私の愛するエルノスティ王子を 間違えるはずもありません」


「ルナーリア!! 愛しのルナーリア!! 」


「エルノスティ王子! 私のエルノスティ王子!」


「ルナーリア!! 」


「エルノスティ王子! 」


冒険者たちの肉片死体によって、真っ赤に染まった地面の上を、

花が多数開くような恋愛物語を演じている!


いや!! よく見ると、荷馬車を中心に 被害者の血で 地面に何かの形をかたどっている。

ハートマークだ!    真っ赤なハートマークだ!







そして その映像を見てた飛空円盤の艦橋で 悲鳴が上がる!

「ひぇぇぇぇ 」

あまりの凄まじい血しぶき光景にミレイユは艦長席でひっくりかえった。

いまから戦争を始めるというのに、ミレイユ聖女皇帝の覚悟のなさがうかがえる。


「え~~~ あの戦争嫌いの平和主義者のエルノスティ王子が・・・  どうして!?」

 侍女のパウネリアもびっくり。


「妾の弟が・・・・  パンダになってしまったというの!! どうして! 人間をやめてしまったの!!」

エレオノーラ王女は叫ぶ!!

それは、着ぐるみを着てるだけだからと サラは突っ込みたかった。



話が違う!!  もっとやさしい人物でなかったのか!?

平和主義者で無抵抗主義者と聞いていたが、映像を見ると真逆な人物。

本当にエルノスティ王子なのか?

ミレイユは 体を震わせながら疑問に思うのだった。











--------------------  To Be Continued ヾ(^Д^ヾ) 血の雨を降らさないパンダはただの着ぐるみパンダだ



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