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愚かな花  作者: いちごモンブラン


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7/7

愚かな花

高校生になった。

私は受験に失敗した。身の丈に合わない学校を受けるものじゃない。噂では圭太も同じようだった。

千種と一緒の女子高に通うことになったが、クラスも離れたので、お互い新しい環境に身を置いていた。

圭太には受験の後ろめたさがあり、見掛けても声を掛けずらくなっていた。

1年生の夏くらいだろうか…。

私は高校から仲良くなった友達と一緒に、地元のお祭りに行った。

屋台の明るさと、それに集まる人々の陽気さに久し振りに浮足立っていた。

そんな時に、人生で初のナンパをされてしまった。

「可愛いね〜。」

いかにもな二人組で、普段の私なら気にせず振り払っていたが、祭りに浮かれていたからか、誘いを受けてしまった。

暫くは祭りを回っていたが、友達ともう一人の男が二人で回りたいと言ってきた。

「俺らも二人で行こうか。」

男はそう言うと、私達は別れて祭りを楽しんだ。

遅い時間になった時、男が家に寄って行かないかと言ってきた。

私は断ろうとしたが、祭りの熱が残っていたのか、その提案に乗ってしまった。


…男の家に入る所を圭太に見られたような気がするが、気のせいだろう…。


私は今日知った男に、初めてを捧げた。



それからは、あっという間だった気がする。

高校3年生になり、彼氏と同じ大学の推薦を貰えることになっていた。

ここから、遠い場所だ。

地元を離れることが決まったからなのか、今までのことが走馬灯のように思い浮んでいた。

ふと、引っ越して来た時の事を思い出す。

私の人生の殆どが、ここで過ごしたんだ…

…圭太、どうしてるんだろ…

(…会いたいな)

今更、会ってどうするのか…。私にもわからない、でも、気づくと圭太の通う学校に足が伸びていた。

暫く、校門で待っていると、待ち人がやってきた。

「久し振りぶりだね。」




小学校時代、毎日のように一緒に帰った道…

今でも昨日の様に思い出せる。

私は、あえて小学生の時みたいに振る舞っていた。

あぁ…懐かしいなぁ…

圭太も同じなのだろうか…

懐かしさで心が張り裂けそうになりながらも、言いたいことを伝える。


「県外の大学から推薦を貰えそうなの。」


賢い圭太なら、これだけで意味が、わかるのだろう。悲しそうな表情をしていた。


「だからね、これが最後。」


「好きだったよ。」

「知ってた。」


…私もだよ…


少しの間、見つめ合いう、


「それじゃ、行くね。」


「あぁ。さよならだ。」

「うん。さよなら。」


別れ際、私は泣いていた。

最後になっても伝えることのできない愚かな花。

そんな自分の心の弱さに感情の針が深く刺さるのを感じていた。







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