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サンドアグリアットの夜
さざなみがたつ湖の上
古城は静かに主を待つ
白かったであろう外壁は
灰色へと黒ずんだ
その年月を人は数えていない
されど血は受け継がれ
語り継がれるおとぎ話
「イシリアンの血を持つ者
タンシンの湖にて
定められし契約の元
3つの“願い”を果たせ
1つ 星を求め 光を灯せ
1つ 水を求め 命を洗え
1つ サンドアグリアットの夜を迎えよ」
古城が光を灯しその尖塔に
青い十字と三日月を
緑の大樹が実らせて
紫の王冠を持つ
旗が掲げられた時は
主の帰った証
さざなみが岸辺に打ち寄せ
小さな花びらを揺らす
その花びらは古城に生える
シルミィの古樹
主を古城とともに待っている
咲くは深緑のさなか
散りゆくは黄金のただなかに
薄紅の花がひらりと舞う
城壁の内に大きく
花びらは散って円をなす
主の背をそっと支え
木陰の中にて眠りを誘うため
咲いては散り
散りては咲き
主が訪れるのを待っている
湖に星が映る
影の古城には明かりが灯り
夜を待っていた
です!・・・今までと毛色が違うなんて言わないでください。
わかってて書いてます!(威張って言うことでもない・・・)
2012/04/09




