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私的徒然草  作者: 半信半疑
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082 め に ついて

 ここで言う「め」は、「目」のことであり、眼球のことである。人体を構成する一部品として、この「目」というものは、たいへん重要な役割を担っている。それは、外界の情報を手に入れることである。


 他の感覚器官である鼻や耳や口なども、そりゃあ情報を得られるものだけど、目ほど雄弁に語ることはできない。聞くところによると、人は情報の約八割を目から得ているらしい。それだけ視覚情報は、大事だということだ。勿論、鼻や耳や口なども情報を得る手段として重要であることには変わりないが、いずれにせよ目ほどではない。


 形を知る。色彩を知る。

 この二つだけで大抵のことが分かる。手で触らずとも、鼻で匂いを嗅がなくても、口に含まなくても、目で集めた情報だけで判断することもできるだろう。しかし、これにはある程度の予測が立たなければいけない。得られる最低限の情報から予測を行ない、近いものを連想、関連する性質(温かいとか臭いとか)を想起することで、目から得られる情報の精査が捗る。だからこそ、形と色彩の二つを知ることが重要なのだ。


 目は口ほどに物を言う、とそんな言葉がある。実際に目が言葉を話すことは無い。だが、視線のきり方や瞬きの回数、これらの目の動きが人の精神状態を表していることは何となくでも分かるだろう(意図的に行なう者は例外にしておく)。無意識だからこそ、情報として成り立つのだが、目の動きを過信しすぎるのも考えものだ。時に勝手な決めつけとなってしまうこともある。自分自身の深層心理を完全に把握することは難しいけれど、それが他人にはできるなんて、そんなことがあるのか。決めつけられた方はたまったものではない。


 ところで目蓋は、目に分類していいのだろうか。勢いでさっき、瞬きを目の動きとして書いたのだけれど、「目」は眼球そのもののことではないのか。目蓋に関しては、字から想像するに目の蓋であるのだろう。とすれば、それは目そのものではない。卵の黄身は卵そのものではなく、あくまで卵の黄身である。…上手いことを言おうとして失敗したが、気にしないでほしい。まぁとにかく、目蓋は目ではないと思うのだ。目の一部として認識することに抵抗を感じる。


 さて、これまでは現実に生きる人の目について考えたが、漫画の方にも足をのばしてみよう(目を向けてみよう、の方がよかっただろうか)。漫画で人物を描く時にも、目というのは重要だと思う。キャラクターの特徴は設定(生い立ち)だけでなく、見た目にも出す必要がある。分かりやすさは大事だ。顔の輪郭は全体の統率を担うだろう。他にパーツとして髪形や耳、唇、鼻の形まつげ眉毛などなど、数え上げればきりがないが、それらは簡略化してしまっても問題無い。それで成り立つところも、現実ではない漫画だからこそ。


 だが、現実と同じように、目は取り外すことができない重要なパーツだ。盲目であるとか、目隠しをしているとか、そういう場合は目を描かなくてもいいのだろう。が、たいていの場合は目を描く必要がある。そして、ここでも眼球のみならず、目元目蓋も目としてみなされている気がする。そうそう、まなじりという言葉もあった。眦が垂れ下がっているか吊り上がっているか、それだけでもキャラクターの特徴となるだろう(垂れ下がっていると温和、吊り上がっていると冷徹、とかね)。この眦も目として捉えられているような節がある。目の近くに在るものは全て目という考えなのだろうか。


 私たちは目に映るものを判断して生活しているけれど、視覚を共有しているわけではないので、違った見え方をしていることがある。色の違いもそうだし、輪郭も違うことがある。その差異はいったい何故起こるのだろう。幽霊に関しても、見える人と見えない人がいるが(私は見えないが)、それは何故なんだろう。視覚情報は大事だと最初に書いたけれど、時々疑ってしまう。今私が見ているものは、他の人には違うものが見えているんじゃないかって…。見えないものが見えるっていうのも怖いけれど、違う見え方をしているというのも恐い。

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