表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ただの召喚士(本人自称)  作者: 進夢 ロキ
第2章 ナルーガ王国の異変
12/52

十話 最初の戦闘

かなり歩いて、冒険者管理所のところまで戻ってきた。この王都めっちゃ広い…。


冒険者管理所の隣にあるのは、大きな建物だ。ナルーガ王国、冒険者ギルド。


全体的に木造で、赤い塗装がしてある。

中に入ると、まず、正面に見えるのがクエストカウンター。左に仮よろず屋。右に休憩所やトイレなどがある。


早速私達は、クエストカウンターまで歩いていく。

そこにも、やはり受付嬢がいた。

冒険者管理所のような青い服ではなく、薄いピンク色の服を着ている。


「い、いらっしゃいませ!じゃなかった…ぇぇと、こんにちは!冒険者さん!

きょっ、今日はどんな商品を…じゃなくて、どんなクエストをお探しで…?」


初めてクエストカウンターの受付嬢をするような感じの接客だ。

いらっしゃいませ…彼女はよろず屋でもやっていたのだろうか。


そんなことを考えていると、スバルがクエスト掲示板を見始める。


私はまだ冒険者に成り立てなので、おそらく難易度1か2程度のクエストを選んでくれるだろう。


難易度1のクエストは少なめだ。

「討伐:スライム10匹の討伐」

「討伐:リトルゴブリン10匹の討伐」

「採集:薬草15本の採集」

など、他に4個ほどクエストがある。


スライムは、私でも、ナイフで倒したことがあるので、スバルもいればかなり簡単だろう。だから、物足りない。


薬草15本の採集も、前に日課のようにやっていたことなので、簡単だ。一人でもできる。


どのクエストも、簡単だが、一つ気になるクエストがあった。


「特殊:クレイジービックビーの巣の駆除」である。


難易度1にしては、難しいクエストだ。

クレイジービックビーは、その名の通り、危ない蜂だ。


かなり凶暴で、蜂にしては、全長20㎝とかなり大きい。近づいただけで針を刺してくるし、毒液を飛ばしてくる。


毒の攻撃を受けたら、すぐに解毒剤で毒を抜かないと、動きが鈍くなり、五分程度で完全に動けなくなり、最悪の場合死に至る。


これだけ危険なクレイジービックビーだというのに、巣の駆除をしろと言う。


巣の駆除となると、大量にいると思うし、かなり困難だろう。


駆除してくるだけなら簡単かもしれないが、クレイジービックビーが、黙って見てるわけにはいかないだろう。


うん。スバルがいれば、なんとかなると思うが、これは私の戦闘訓練みたいなものだ。


属性も開放できていない私に、こんな高難度なクエストはできそうになかった。

でも、いつか挑戦してみたいものだ。


このクエストはやめて、別のクエスト。

「討伐:ゴブリン5匹の討伐」

を受注する事にした。


ゴブリンは、5匹から10匹ほどの、群れで戦闘を行う。

おとなしい性格だが、怒ると我を忘れ、攻撃してくる。


身長170㎝ほどの人間の足から膝までくらいの大きさなので、倒しやすいと思う。

これなら私一人でもできるはずだ。


「このクエストをお願いします。」


スバルがクエスト掲示板を指差しながら言った。


「難易度1、ゴブリン5匹の討伐ですね。分かりました。それではここにサインを。」


受付嬢は、そう言いながら、一枚の紙を出した。



難易度1


ゴブリン5匹の討伐(討伐クエスト)


討伐証明品:ゴブリンの歯、ツノ、棍棒など、ゴブリンの死体から剥ぎ取ったもの。


報酬:500エル


受注者_______様


尚、死んでしまった場合は、当ギルドでは一切責任を負いませんので、十分に注意してクエストを行ってください。

ご武運を。



これは、クエストを受注するという証拠になるものだろう。

スバルは、受付嬢からペンを渡され、下線の上に名前を書く。


「それではいってらっしゃいませ!

討伐証明品をお忘れなく!」


受付嬢は、名前を書いたのを確認すると、笑顔で言った。


受注証明書を受け取り、私たちは、ギルドを出る。


「さてと、とりあえず、森にでも行ってみるか。」


スバルが言う。

確かに、ゴブリンは森に住みそうだ。

私は頷いた。


それをスバルは了承して、目的地へと国を出た。


☆☆☆


国を出て、一番近くに見える森は、南東にある。

私たちは森へと歩みを進める。


ブヨブヨ


途中でスライムが、私たちの前に現れた。

グリーンスライム。スライムの中で最も弱い、緑色のスライムだ。


「それ、最初の戦闘だ。やってみな。」


スバルが腕組みをして言う。

私は腰から長剣を抜いた。


長剣は、本当に軽い。天空に投げてしまえるほど軽い。


スライムは急に飛びかかってきて、私に体当たりをしようとジャンプした。

速い。結構速い。


だが、私は目をつむって剣を正面に振るだけで、ズバッと、スライムは真っ二つにされた。


「おお、なかなかだな。」


まさか、剣を一振りで倒せるとは思っていなかったので、あっけなかったが、とりあえずグリーンスライムの体液を採取して、森に向かった。


グリーンスライムを倒して、体液を採取した時に、何か、頭に浮かぶものがあった。何かは分からなかった。

不思議な感じがした。


その後も、立ちふさがるスライム達を、数体撃破して、やっとの事で、森までついた。


森では、当然整った道はない。

ので、草を剣で斬りながら、道無き道を歩く。


途中で、スライムも一緒に斬ってしまうので、なんとも言えない感じがする。

あれ?スライムってこんなにザコだったっけ?


しばらく歩いていると、開けたところで、ゴブリンが5匹ほどたむろっているのを見つけた。

咄嗟に息をひそめた。


数が多くなくてよかったが、やはり緊張する。

スライムは、緑色の体液が出てくるが、ゴブリンからは、赤い血が出てくる。


これからは、剣士としての、決断の時だろう。

数回深呼吸して、はっきりとゴブリン達をみ捉える。


スバルが、行け。と頷くと、私は一匹のゴブリンに背後から飛びかかった。


ゴブリンの背中の皮膚に、剣が、入り込んでいく。肉を斬る感じは、あまり好きではないが、これも自分のためだ。


斬り終わると、ゴブリンは、唸り声をあげて、背中から赤黒い血液が吹き出す。

うん。死んだな。


他のゴブリンが、キッ!?と、声をあげて、戸惑っているところに、一閃する。

一匹のゴブリンの腹部に、刃が突き刺さり、ゴブリンは即死する。


他のまだ生きているゴブリン達が、私をにらみ、(よくも仲間を…ゆるさねぇ!)と言わんばかりに殺気を放った。


だが、私は動じず、剣を構える。殺気をおくる。


私とゴブリン達は睨み合った。

ふと、先に動いたのはゴブリンたちであった。


「キーッ!」


一匹のゴブリンが飛び、棍棒を振る。

私は剣で防御して、そのまま打った。


ゴブリンは、吹っ飛ばされ、後ろの木に打ちつけられる。死んではいないようだった。


すかさず、二匹のゴブリンが、棍棒を投げるが、私は飛んでくる棍棒に合わせてぶった切った。


「キー!?」


ゴブリンは、驚きを隠せないようだった。私はその隙をつき、剣を横に振った。


スパンスパンと斬れていき、ゴブリンは膝をついてうつ伏せに倒れた。

あと一匹…。


私は木に寄りかかって動けないでいるゴブリンに近づき、首の二箇所を指で押す。


すると、ゴブリンはそのまま眠った。

ように見えるが、私は殺していた。


流石に動けないでいるのを斬るのは残酷なので、安楽死にさせてあげた。ゴブリンにも、ツボがあってよかったと思う。


私は、スバルの方に向き直る。


「ふぅ。終わったよ。」

「すごいじゃないか。初めてにしてはかなりいい動きだったぞ。」


スバルが拍手しながら言う。

なんか照れてしまう。


「さて、目的も達成したし、証明品を剥ぎ取って帰ろうぜ。」


私は頷く。

剥ぎ取りの作業は、スバルがやってくれるという。


今回の戦闘を経て、私は武器の扱いに慣れたと思う。軽くて、リーチが長い。

守備もできる。これは強い。


これなら、もう難易度2のクエストもできるのではないだろうか。

自信がこみ上げてきた。


スバルの剥ぎ取る作業が終わったので、私たちは帰ることにした。


マリーが言っていた。属性解放が、まだできていない。

誤字等、ありましたらご報告していただけると幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ