第2042話 脱帽?いいえ・・・脱毛しました・・・
我々が、クラリオン王国に来て、7日目。
今日は帰還する我々の為の、パーティー当日である。
つまりは、朝からエステやら何やらを受ける日、な訳で・・・。
あっさりした朝食の後、エリー姫監修の元、我々、つまりは、私とナキ・・・
咲希、優香がエステやら何やらを受けている。
いやはや、美に関する女性の意気込みは凄い。
キティルハルムの民・・・
とりわけ、王家や評議員は、一部の一級貴族を除外して、ファッションに疎い。
いや・・・
無頓着だ。
健康美容に気を使う者はいるが・・・
「服飾」においては、無関心と言っていい。
それは、ナキの先祖の初代ミケランジェロの言にも表われている。
『宝石や貴金属で贅沢をするのは、ムダにゃ!
どうせなら、もっとマシな贅沢をするにゃ!』
そう。
キティルハルムの民は、極端な「実用主義」なのだ。
特に、ミケランジェロ一族女性とのデートに引っ張りまわされた男性は、買いこんだ品物が「趣味系」のモノや、仕事道具・・・
日用品だったりすることに、驚く。
「・・・やっぱり、この姫様、アニエスにしか見えないにゃ!」
ナキが、遠い目でぼやく・・・
アニエス・デイブランド・・・
彼女は、リシテアールどころか銀河でも通用するデザイナーである。
「ザマース先生もチラチラ見える気がします・・・」
私は、かつてキティルハルム王立学校校長補佐をし、引退後に惑星ミリアリアにて「惑星ミリアリア分校」の現校長を務める「恩師」を思い出した・・・
あの人は、マナーのなっていない現地の冒険者ギルドマスターのショータ・ミケランジェロを「半殺し」にし、無数の骨折をくらわせた。
現地の医師いわく・・・
「下腕骨や大腿骨が真っ二つに折れ、第二の関節と化していた。」とか・・・
「肋骨がきれいに折れて、肺に刺さっていた。」とか・・・
私・・・
彼女の指導を受けて、よく生きているな・・・
「さぁ、無駄毛の処理ですわ。」
なんだと!?
メイドさん達の本気を見た。
この世界の無駄毛処理は、ワックス脱毛に近かった。
特殊な樹液を固めて、無駄毛を抜くアレであったのだ。
勿論、痛みがある。
が、これが凄くて、やればやるほど、無駄毛が薄くなっていく・・・
だから、少しずつ脱毛の量は減るし、何より肌にダメージ無し!
うーん・・・
トラルティールや邪馬台国の業者が欲しがる技術かもしれん・・・
「にゃぁぁぁ~~~~~~~!?」
「さ、流石に、それは・・・!?」
「そ・・・
そんなところまでにゃ!?」
「あーッ!?」
ナキの悲鳴と、私の絶叫・・・
恐怖は・・・
今始まった・・・




