祖父は負けず嫌いで困ってます。
道場で寝ていた私は昼前に起きました。
……何時間寝てるんだ私は。
こんなところ祖父に見つかったら
祖父は鬼に変身して私をイジメるにちがいない。
早くシャワーでも浴びて外に退避しないと……
「未来!未来はおらんのか!」
まずいです、鬼……じゃなかった祖父が私を探しているみたいだ。
私は起き上がり風呂場にダッシュで駆け込み服を脱ぎシャワーを浴び始めた。
「なんじや未来は風呂か?」
「どうしたのお爺ちゃん」
「いや未来が暇ならワシの将棋相手になって欲しいと思ってな」
……どうやら祖父はお隣の喜平さんに負けたみたいです。
負けると、その鬱憤を晴らすかのように私と勝負したがります。
なぜなら私は1度も祖父に将棋で勝てたことがないからです。
私に勝って喜平さんに負けたこと悔しさを私に勝っことで紛らわそうとする人です。
ほんと私にはいい迷惑です。
昔は私ではなく弟が相手をしていたのですが、この弟がいなくなったあとは私が代わりに指すようになりました。
「ごめん、お昼から友達と遊びに行く予定だから」
「そうか……残念じゃの」
祖父はそのまま自室に戻ったみたいです。
ごめんねお爺ちゃん。
稽古でしごかれ、将棋に負けてお爺ちゃんのドヤ顔を見たら私はお爺ちゃんのことを1週間は無視すると思うからあえてここは断らせてもらいます。
シャワーを浴び終えた私は髪を乾かし動きやすい服装に着替え宛のない旅に出ます。
嘘です。
欲しい本があったのでそれを買いに隣町の大きなショッピングモールに行くことにしました。




