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24.ボーレイに向けて、そしてビーブリッグでは

「さて、どう収穫しよう。スターに耕運機作ってもらってまず芋類を掘り起こしていこうかな」

そう呟いた時には、祖父のところにあった耕運機が目の前に鎮座していた。


「仕事早いね、スター」

『小夜子に役に立てることが、喜びですから』

「あ、うん。ありがとう」


なんか凄い。

スターの能力がけた違いなのは、守護者だからなのか、元々能力が凄いのか。きっとどちらもあるんだろうな。

さて、考えている時間があれば掘らなきゃ。回収する時間もかかるし。

流石に回収までしてくれる、北海道のようなジャガイモ堀機とか映像でしか見たことがないから、想像出来ないし、食べ物を探す手間がないだけいいと思ってもらわなければ。


動かせ方わかるのかと心配したが、乗ったら画面に動かせ方のマニュアルが出てきた。

守護者…便利過ぎる。これだけのことが出来るのって、やっぱり異世界人の守護者だから?でも、それって知られたら、他の国でも召喚させようとかしないかな?

そんなことをつらつらと考えている間にも、耕運機が通った後には新鮮なこぶし大ぐらいの大きな芋が転がっている。

中々いいじゃがいも。形は男爵系のほこほこしたやつだね。

そろそろ人手が来るかな?と思ったところでハッとした。

入口誰にも許可出してないからわからないじゃないの?!


「スター、入口わかるように許可出して」

『かしこまりました』

そう言えばすぐに入口からざわめきが聞こえてきた。

「いきなり入り口が出来たぞ」

「ここはなんだ!」


ああ、やっぱり彷徨わせていたみたい。ごめんね。心の中で謝りながらも中途半端になっているじゃがいもの列を掘り続けた。

「小夜子様!」

「はい、一先ず野菜全て収穫して下さい。袋に何が入っているのか分かるようにしてもらえたら配りやすいかと」

「かしこまりました」


この光景に呆けている兵士たちにマークが指示を出し始めた。流石一度不思議を知った人は対応が早い。

二人一組で収穫するようだ。


兎に角収穫することに丸一日使った。

用意してあったマジックバッグの半分を埋まるほどの量になった。

「じゃあ、マーク。これを明日の朝ボーレイに向けて第一陣出発して欲しいのだけど、大丈夫かしら?」

「ボーレイにですか?」

「ええ、ここビーブリッグには数日持つだけの貯えがあるけれど、他の地区にはそれが出来てないでしょ?」

画面には一番食糧難になる確率が高いのが、ボーレイと出ている。人数が多い割に、備蓄が少ない。暴動が起こる前に、食料の補充があると分かった方がいい。

「そして運搬をする為の人員と一緒に帰って来てほしいのです」


それでも何度か繰り返さなければ、ビーブリッグより治安が悪化する可能性が高い数字だ。第一陣を持っていっても、5%。ルチアーノがいるから狩りに行く指示が出来ていれば、一週間ってとこかな。

「それとは別に、明日は大々的な狩りをビーブリッグでも奨励して下さい。森の中にはかなりの動物が戻って来ています。同時に明日は農家の人たちに野菜の収穫を手伝ってもらいましょう。報酬として多めに野菜を渡すとともに、その中から種を取り出せるものは取り出してもらって、自分の畑に植えて貰いましょう。A.B.C地区が明日ダンジョン。X.Y.Z地区が狩りという感じで、3~4地区を1つのチームとして動けば、一週間後には全地区に野菜と肉が行き渡る計算です。まあ…順調にいけばですが、どうでしょう?」


「そうですね。こういう事態は初めてです。やってみましょう」

「はい、宜しくお願いします。同行する兵士さんの手配、お願いします」

「かしこまりました」

そう返事をしたマークは眩しいものを見るように、小夜子を見た。


「どうかされましたか?」

「いえ、不躾な視線失礼いたしました。小夜子様がルチアーノ様の伴侶でおられたら、どんなに配下として喜ばしいことかと、勝手に想像しておりました…。スター様!そのような芯の臓が止まりそうな視線、ご勘弁下さい」

『あのような腑抜けに、小夜子をやれますか』

「ええ、わかっておりますとも。ヘタレなりに頑張って頂けたらという、国民を代表しての要望ですので」

「え、スターのもふもふに勝てるもふもふなんている?まぁ、ルチアーノもいい感じのもふもふだけど」

『そうです、そう思います。私に勝てるもふもふなど、そうはおりません』


いや、そうではなくて…というマークの零れた言葉は無かったことにされ、溜息をつきながらも指示を出しに行った。

この国に来たことへの意義を小夜子が理解するまで、まだまだ時間がかかりそうだ。


読んで頂きありがとうございました。

限界かも。

再開まで間を開けさせていただきます。


https://ncode.syosetu.com/n7044hb/

転移した婆様が子狼を拾って孫として育てたら、孫がもふもふ勇者となりました。


書き始めました。

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