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『海人と柊』~女装男子~  作者: なにわしぶ子
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18話~発見~


 Jが言った通り、私は弥生時代に、遭難せず辿り着けた。

上空を飛行していると、遭難した女性が乗ったマシンの信号をキャッチ出来た。


私はマシンで、その場所に向かい着地をした。


幸い、その周囲に人の気配はなくて

だから、発見した遭難女性はかなり衰弱していた。


とりあえず、私のマシンにある色々な設備で、彼女の処置を施しながら色々を尋ねた。


私の前に、誰か来なかったかってね。

返事は、誰にも会ってはいないだった。


彼女のマシンが修復出来ないか、一応ない腕で色々やってもみた。致命的な損傷があって、無理だと判断した。


そんな事をしていると、私のマシンに未来からコンタクトが届いた。そりゃ、マシンが新たに無くなって、今度は私がいなくなったんだから、あちらの時代は大騒ぎで、怒り心頭だった。


でも、遭難女性を発見した今、この状況を伝えないわけにもいかず、私はそれを伝えた。


発見は朗報で、私の行動は何故だかお咎め無しになった。


 私の乗ったマシンなら未来へ戻れるだろうとの判断になり、遭難女性のマシンは痕跡なく消滅させて、2人で私のマシンで帰還するように指示がきた。


爽をまだ見つけてないから、時間が欲しいと言ったんだけどね。

それは、全く取り合ってはくれなかった。

そりゃそうさ。いつの時代もビジネスではクライアントが最優先される。ただ、それだけの事。


それに、私も衰弱している遭難女性を見た時に、帰還させるのが今の最優先だと考えた。


だから言われた通り、遭難女性のマシンを、まずは痕跡なく消し去った。それには少し時間がかかった事もあって、その間も私は、マシンを使って爽の痕跡を探し続けた。


この時代にはいないのかもしれない。

この土地にいないのかもしれない。


でも、探し続けた。

ひたすらにね。


遭難女性と共に、帰る時がきた。


最後の最後まで、私は爽の信号を探し続けていた。

もうまさに旅立つ、その時だった。

マップ上に光る、点滅信号を確認したのは。


私は食い入る様に、画面に見入った。

この時代に爽がいる。間違いなくいる。


高鳴る鼓動に手が震えながら、点滅ポイントに色々を送信してみた。でも、反応はなかった。


場所を確認すると、ここではない、別の大陸にいるようだった。


ここは何処??


調べると、【魏】という国の様だった。


こんな所に遭難して、もう生きてるかもわからない。

私はすぐ、上に報告をした。


爽のいる場所がわかった。

だからもう少し戻るのを遅らせてほしい。

もしくは、救援を送ってほしいと懇願をした。


でも、それは無理だと言われた。

それはこちらに戻り、また改めて対策をする。

だからまずは戻りなさいと指示がきた。


確かに、この衰弱した彼女、爽が助けたかったこの女性だけは、すぐに還すのが、私も正解だと思った。


私は非常用のあらゆる荷物や機器を、マシンの外へと運び出した。食料もこれだけあれば、暫く生きていける。


そして、彼女だけを乗せたマシンを発進させて、元の世界へと還した。

爽のいない時代に戻るより、いるかもしれないこの時代に居たいと思った。


会えないかもしれない……。

それでもここに居たいと、そう思った。


なんのアテもないのに?

干渉だって起こすかもしれないのに?

バカだと思うだろう?


でも、身体が勝手に、そんな風に動いてしまった。



そしてそうした事を、今も悔いてはいないんだよ。



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