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いずれ最強へと至る道   作者: 藍澤 建
第二席 帝国編Ⅱ
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失―01 独白

新章開幕!


 私は、きっと幸せになる権利などないのだろう。

 分かりきっていることだ。

 理解しきっていることだ。

 他の誰よりも、この私が識っている。


 瞼を閉ざせば、無数の『目』が浮かび上がる。

 今まで犠牲にしてきた数多の輩。

 この手にかけた無関係の民草。

 踏み台としてきた、己が部下たち。

 彼ら彼女らは、未だ私の中で燻っている。

 私の中で、私の全てを見据えている。睨み据えている。


 不思議と、鬱陶しいと思ったことはない。

 当然だ、とそう思う。

 私はそれだけのことをしてきたから。

 嫉妬に駆られ、父を陥れ。

 その果てに裏切られ、殺して、声の限りに慟哭して。

 今思うと身が竦むほどの狂気に囚われ、思いつく限りの悪をなした。私は誰もが思う悪だった。悪そのものへと成り果てた。

 だから、当然なのだ。

 恨まれて当然、憎まれて当然。

 幸せになれなくて当然。

 少なくとも私自身は、そう思って止むことはないだろう。


 ――さて。

 醜い独白を聞かせてしまい申し訳ない。

 皆は弟……といって分かるだろうか。

 奴の物語を追いたいのだろう。

 だから先に謝る、申し訳ない。


 ここから先は、私の物語。

 かつて【混沌】と世界に疎まれ。

 世界中の全てに絶望しておきながら、のうのうと今を生きる醜悪な化け物。

 幸せになる資格などない。

 到底ハッピーエンドには届かない。


 されど、今を生きている。

 そんな、私の物語だ。



とりあえずプロローグだけ。

本編は普段通り、6/1、6/2を予定してます。


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【新連載】 史上最弱。 されどその男、最凶につき。 無尽の魔力、大量の召喚獣を従え、とにかく働きたくない主人公が往く。 それは異端極まる異世界英雄譚。 規格外の召喚術士~異世界行っても引きこもりたい~
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