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騒動

田中です。

危うく僕が清水さんを好きなのをバラされるところでした。

斎藤君は要注意です。

今、皆でスイカ割りをしています。高橋君が布で目隠しして、僕らがスイカの位置に誘導しています。

「お兄ちゃん、こっちに来て♪」

「夏希ちゃん・・・なんで自分の方に誘導するの?叩かれたいの?あっ、左です左。」

「高橋~!!頑張れぇ!!自分の信じた道を貫けぇ!!」

「斎藤君、応援より誘導しないと。左だよ高橋君。」

二人がまるでスイカに誘導しないのだけど、高橋君は僕と清水さんの言うことだけ聞いて移動している。

多分最初から彼は夏希ちゃんと斎藤君の言うことを聞く気が無いんだ。

と、ここで突然に一つの騒動が起きていた。

「キャァアアアアア!!」

海の方から女の人の悲鳴が聞こえた。

悲鳴の聞こえた方を見ると、逃げ惑う人々が最初に見えた。

その後に巨大な海洋生物「ホオジロザメ」が大きな口を開けて海水浴場を悠々と泳いでいた。

「えっ!?サメ!!」

もう僕は状況を呑み込めない。ハリウッド映画ばりの目の前に見える光景が現実とは思えなかった。

だから逃げ遅れた幼女が今にもサメに襲われそうなのも見落としていた。

何も出来ない僕。

「危ない!!」

"ダッタタタタ!!"

対照的に清水さんは幼女に向かって走っていた。

助ける気なんだろうか?

間に合うんだろうか?

間に合ったところで・・・。

僕はまだ動けない。

"パァン!!"

何処からか発砲音が聞こえた。

僕はその発砲音に驚いたけれど、目の前の状況の変化にはもっと驚いた。

大きなホオジロザメはひっくり返っていて、辺りの海が真っ赤に染まったんだ。

少女が無事に助かって、めでたしめでたしで、エンドロールが流れそうだった。



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