無情
「海だぁぁあああ!!いやっほぉぉおう!!海♪海♪海に来たぞぉ♪・・・えっ?でも、もしかして海じゃなくて川の可能性も。」
“ゴクゴク”
「ゴ、ゴホゴホ!!うげぇ!!しょっぺぇ!!喉が死ぬー!!これは海だぁ!!」
※斎藤君が語りの予定でしたが、テンションが高すぎて語るのが無理そうなので、無難に高橋くんに語りに変更します。
どうも無難な高橋です。
女の子三人に男の俺が一人というのも中々辛いものがあるので、斎藤と田中君も海に誘いました。
「相変わらず無駄にテンション高いなぁ斎藤君。」
しみじみ斎藤のバカな姿を見つめる田中君。
どうやら田中君も斎藤には嫌気が差して来ているようです。
「それで高橋君は、さっきから体育座りして海を眺めてるけど、どうしたの?」
・・・そりゃ眺めたくもなりますよ、だって他の二人の女子が海に入って遊ぶ中、西口さんは遠くのところで。
「ァーアー、そこの人ブイの外から出ないで下さい!!」
監視員として働いているんですから。
「西口さんはバイトしてるから海では遊ばないよ。」
ようやく西口さんに会えると胸を踊らせていた僕は、妹から残酷な現実を突き付けられたました。
なんでも西口さんが金欠で、夏休みに皆と遊ぶお金が無いので、海の監視員のバイトをする事になったらしいのです。
慣れないバイトする西口さんが不安にならないように、清水さんとバカ妹も付いて来る様にしたそうで・・・西口さん目当ての僕としては残念な結果でして・・・今、人生の無情に嘆いている最中であります。
西口さんが米粒ぐらいに見えるのが、なんとも切ないです。




