雨音
“ザー、ザー、ザー”
高橋です、外は土砂降りの雨。
僕は学校が終わって家に居るんですが、なんだか気分まで沈んできますね。
この間の騒ぎは一週間もすると落ち着きました。おそらく早乙女財閥が圧力を掛けたんでしょうね。
金と権力は恐ろしいです。
「お兄ちゃ~ん♪ただいま~♪」
・・・うるさい妹も帰ってきました。更に気分が沈んできますね。
「お、おじゃましま~す。」
!?おなごの声だと!?
・・・いや違う!!あの御方では無い!!あの御方ならキー+2は高い筈だ。
という事は別人!!騙されるかっ!!・・・でも風邪をひいて声がガラガラの線も、あり得なくもない!!
「お兄ちゃん、こちら私の友達二号の清水美鈴ちゃん。」
「こ、こんにちわ。」
「あぁ・・・どうも。」
自分で言うのもなんだけど、あからさまにテンション低いな僕。
清水さんという事は、田中くんの意中の女子だな。
そして、どうやら彼女は緊張しているようだ。目が泳いでるし。
「お、お兄さんの事は夏希ちゃんから、よく聞いてます。」
夏希から?一体何を話しやがったんだコイツ?
当の夏希はニコニコしながら僕を見ているばかり・・・我が妹ながら気味が悪いな。
「まぁ、妹と仲良くしてやってよ。あと同級生だから、高橋って呼んでくれて構わないよ。」
そう言いながら、僕は軽く会釈をしようとした。
「ひっ!!近づかないで!!」
突然、金切り声を上げて僕を拒絶する清水さん。
えっ?僕何かした?
「ど、どうしたの?」
「お、おおおお兄さんの事はよ、よよく聞いてますからぁ!!!!」
本当に何を言ってやがるんだぁ!!!!ボケ妹がぁ!!!!
初対面の僕を拒絶する清水さん。
ニヤリと笑う夏希。
ハートが傷付いた僕。
“ザーザーザー”
雨音が寂しく響いた。




