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遠足(side西口)

私の事なんか皆さん覚えていないでしょうが清水です。

私たちは只今遠足で近くの海岸に来ています。

西口さん、高橋さん、私の三人は隅っこの方でシートをひいて仲良くお弁当を食べています。

「皆で食べるとご飯美味しいね。」

西口さんはとても嬉しそうにお弁当を食べていて、なんだかそれを見ているとコッチまで幸せな気分になります。

「それでお兄ちゃんがね“味噌汁の中にカラメルソース入れるんじゃねぇ!!”って、私の入れた隠し味に気付いてくれたのよ。」

・・・高橋さんは相変わらず、お兄ちゃんの話が止まりません。カラメルソースなんか入れたら流石に気づくよ。

「へぇ、良かったねぇ、夏希ちゃん。」

「うん。」

西口さんは実によく高橋さんの話を聞いてあげます。私が西口さんと同じ立場なら今頃発狂している所です。

「あっ、美鈴ちゃんのタコさんウィンナー可愛いね。」

西口さんの無邪気な顔がコチラに向きました。

きゃあああ!!可愛い!!写真に残したい!!お父さんの一眼レフを借りてくれば良かったです!!お母さん子供っぽいからやめてって言ったの前言撤回します。むしろ弁当箱いっぱいのタコさんを希望!!

「に、西口さん食べる?」

「えっ!?良いの?」

「うん。」

「やったぁ!!」

まぁ可愛い、守ってあげたい。

「私もいい?」

どさくさに紛れて高橋さんも言ってきた。

「いいよ食べて。」

OK、OK、西口さんの笑顔を見れた私は寛容です。

さてもっと笑顔の西口さんを見ていましょう。

しかし、あの可愛かった西口さんが、まるで獲物を狙う鷹のように鋭い目付きで何処か一点を睨んでいました。

「ひゃ!!」

怖くなった私は思わず悲鳴を上げてしまいました。

「どうしたの清水さん?」

私のタコさんを頭からバリバリと食べている高橋さんが、急に悲鳴を上げた私を不思議そうに見ています。

そして当の西口さんはスクッと立ち上がり、再び笑顔を私達に見せてくれました。

「ちょっと御手洗いに行ってくるね。」

それだけ言うと、西口さんは何故だかトイレと反対方向の林の方に歩いて行きました。

気にはなりますが、深く触れてはいけない気がします。

「ねぇ、お兄ちゃんの話して良い?」

・・・高橋さん、断りを一応入れてきてくれてありがとう、発狂しない程度にお願いします。

あっ、そういえば西口の見てた方向は隣のクラス方でした。

タコさんウィンナーって憧れる

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