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転生システムに致命的エラーを発見してしまったのだが  作者: みももも
第零章

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山龍討伐一日目(幕間2)(3)

「クックックッ。 親分! 奴ら、森に入るなり二手に分かれて行動するようで」

「都合がいい! よしお前ら、絶対に見失うんじゃねぇぞ!」

「あいよっ! ですが親分、おいらたちだけで本当にうまくいきますかねぇ?」

「そこは、まあ、心配いらねぇ! 専門の業者の方に手伝ってもらうつもりさ」


「そうだぞ☆」

「あんたたちみたいな~、農耕ギルドは~せっせと畑でも耕して~」

「荒事はあたしたちみたいな『裏稼業ギルド』に任せておくんだぞ☆」

「だ〜いじょ〜ぶ! あたしたち二人の手にかかれば~」

「どんな敵でもイチコロなんだぞ☆」


「せ、先生方、頼りにしてますぜ!」

「ど〜んと、お任せあ〜れ!」

「それじゃ、行ってくるんだぞ☆ 結果を楽しみに待っているんだぞ☆」


「・・・親方、あの二人組は?」

「ああ。 餅は餅屋ってな。

 裏稼業専門ギルドの戦闘屋らしい。

 プラチナランクのギルドの中でも上位に入る実力を持った双子らしいんだが、念のためにパイプだけは繋げておいてよかったぜ。

 本当は使う気は無かったんだが、人質を逃したとなっては出し惜しみをしていられねぇ。

 依頼料は安くはないが、失敗しちゃあ元も子もねぇからな」


 まあ、これで、あの二人を何とかできれば、山龍が討伐()()()()()なんてことはねぇだろう。


 別働隊として人質の捜索をしている奴らもいるようだが、俺たちの方がこの山にも詳しいし、人数もこちらの方がはるかに多い。

 奴らが俺たちよりも早く人質を見つけられるとは思えねぇ。

 念のために捜索専門のギルドに声をかけたら、明日の朝からでも捜索を開始してくれるらしいし、

 そもそも、あいつらは結界を無効化できないわけだから、まあ、なんとかなるだろう。


 『魔術契約』を結んだ時点で、いや、そもそもこんな罠みたいなクエストを発行した時点ですでに、俺たちにあとは無い。

 なにがなんでもなんとかする。 結局のところ俺たちには、それしか残されていないんだ!

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