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残酷のアクセルリス  作者: 星咲水輝
16話 アクセルリスと冬のあやかし
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#4 静なる晩餐

【#4】



 静かな鈴の音が、静かな店内を彩る。


「いらっしゃいませ、アクセルリスさま」

「こんばんは、タランテラさん」

「お待ちしておりました。どうぞこちらへ」


 窓際の席に案内されたのは二人の魔女と一体の使い魔。


「……まさか、アクセルリスがご馳走してくれるとは」

「今までのお返しですよ、お師匠サマ。丁度、良い店も見つかったんです」

「ええ、この店はいいわね。落ち着いていて、澄んでいて、美しいわ」

〈……創造主、『壊し甲斐がある』とか思ってないだろうな?〉

「あら、トガネにはお見通し?」

「何考えてんですかー!?」

「冗談よ、冗談。ふふ」

「シャレになんねえ……」


 目を閉じ、気を緩める。


 冗談が好きで、掴み所のない、不敵な女性。

 その考えは、想像を遥かに絶してくることもある。

 その仕草に、思いがけず振り回されることもある。


 だけど、それでも、アクセルリスは。


「……お師匠サマ」

「なぁに?」

「今夜は……月が綺麗ですね」

「……ええ、そうね」


 二人の魔女は、窓から覗く大きな月を見て、柔らかに微笑んだ。


【アクセルリスと冬のあやかし おわり】

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