17.パンケーキ改め、なに作ろうか
みんな、こんばんはですの!?
最近、また仕事が忙しくてテンションおかしい雪月ですよ。
夏休みまであと少しだから頑張るよン。
あと短いです。
うーん、本当にどうしよう。
まさか重曹水でこれ程の苦味を感じるなんて思っても見なかったよ。パンケーキは一旦、諦めるしかないのかな。
普通に飲む分にはこの重曹水も少し苦味があるだけで問題ないんだけど、お菓子、特に甘い洋菓子には致命的な苦味だ。これがチョコ菓子の苦味を楽しむ物とか和菓子見たいに緑茶の渋みを味わうお菓子だったらこの重曹の苦味をある程度誤魔化しが効くんだけど、洋菓子の甘さを楽しむタイプの物との相性は最悪だ。実際問題食べれない事は無いが、後味の苦味がネック過ぎて間違いなく子供や大多数の大人達には浸透しないよ。
「うーん、本当にどうしよう......」
作業台に突っ伏す私の周りには心配そうに私を見つめる、白ちゃん、ベリちゃん、うーちゃんの精霊ズとリリスちゃんとミントちゃん、それからリースの友人達が集まっていた。
「お母さん、大丈夫?元気出して」
「御母様、何でも言ってくださいませ。何でお手伝い致します」
「マー、元気ないの?」
精霊ズがその小さな手で私の頭を撫でてくれる。ああ、我が娘?達ながら優しいなぁ、約2名重曹水を混ぜる前の生地で遊んでるけどね。
「でも、実際どうするの?期日は明後日だから明日には叔父さんに認めて貰わないと」
「時間が足りないよ」
ミントちゃんの言うとおり、期日内でなんとかしなくてはいけない、それがプロってものなんだからね。ただまぁ、若干手詰まり状態なのは否めない。
うー、試作パンケーキは今は使い物にならないし、何よりも圧倒的にパンケーキを食べれる物にするには時間が足りない。
私達が揃って頭を抱えているとその横からかすかに甘い匂いが漂ってきた。
ン?なにこの匂い。甘くて美味しそうな匂いだ。でも、なんだろう、スッゴく懐かしい感じ。
ふと、匂いがする方を見てみると、イッちゃんとみーちゃんが生地を焼いている姿があった。イッちゃんがフライパンにかける火力を調整して、みーちゃんが風でフライ返しを器用に操って生地が焦げ付かないようにしていた。その姿は幼い子供が初めて調理場に向かうような危うさを感じさせながらも、しっかりと成長しているんだと感じさせる姿だった。
「ママ、コレ食べて元気出して」
「母様のためにお作り致しました」
フライパンにのせられたまま出された、焼きたての薄めの生地。ところどころ焦げてしまっているのはご愛敬だろう、何せ、初めて二人だけで作り上げたのだ。それに何よりも私の事を思って作ってくれたんだ。多少の焦げなど関係無い、全て食べきる所存だ。...と、その前に。
「ありがとうね、イッちゃん、みーちゃん。」
作ってくれた二人にお礼をしなくてはね。
「「「いいなぁ」」」
二人の髪を指先で軽く指すって上げると、二人とも気持ち良さそう笑みを浮かべながら身体を伸ばし、もっと撫でてといわんばかりに頭を指先へと押し付けてくる。羨ましそうにその姿を見つめる白ちゃん達の姿に苦笑を浮かべ更に二人を撫でて上げる。
さて、冷めないうちに二人が焼いてくれた生地を食べますか。ところどころ焦げてはいるものの鮮やかな黄金色の生地から立ち上る甘い匂い。フォークとナイフを使い、薄めに焼かれた生地を切り分けるとしっかりとした生地の固さを与えてくれるが、食べると口の中でシットリ柔らかな食感と甘さが舌を喜ばせてくれる。ああ、コレはアレだ。間違いないね。
「わー、甘くて美味しい」
「うん、甘い。それに口の中でとろけるぐらい柔らか」
「ええ、美味しいですね」
他のみんなもこの生地の美味しさに引き寄せられている。
そう、このクレープ生地にね。
来週、月曜日0時更新予定です。
さて、アリアは何を作るのかお楽しみにね。ヒントはクレープ生地です。あとネタバレでクレープではないよ。




