第五十話
おしゃべりしていると索敵に何かが引っ掛かる。
楽しんでいる皆には悪いけど、注意喚起をする。
「お、何か来るっぽいよ。大きい反応が二つ、小さい反応が三つ。私が前に出るので小さい方お願い。」
そんなこと考えてたらモンスターが近付いてきた。
私は全然経験値入らないから数が多い方はほかの三人に回してる。
高難度のダンジョンで身体の大きさで経験値が変わると思う?
寧ろ高い時もあるのだから率先して譲るべきだろう。
実はこの即席パーティ、前衛は私だけだ。
メニーさんは魔銃使い、アユミさんは魔道士、ステラちゃんは治癒師だ。
ステラちゃん、一応杖を持ってるけど、実は無手の方が強いと思う。
メニーさんとアユミさん、どうやって戦うつもりだったんだろう?
二人とも魔力依存のダメージだし、壁役居ないと魔防特化の相手はキツいんじゃないかな?
ほら、丁度クリスタルゴーレムが出てきた。
アイツ硬いんだよねー。
魔防高いし、素の防御と体力が高め。
そのかわり速度と攻撃が低いのが救いかな。
「よっ、ほっ!〈因子結合・氷〉モード=氷艶乃淑女!アイシクルバースト!バイカーシュート!」
うーん、やっぱり硬い。
けど、魔法よりは入ってるって感じ。
乱打蹴りで弱点の氷属性乗ってるけど多少はマシ程度って感じ。
先に威力バフ乗せといて良かった。
二分ほどで2体のクリスタルゴーレムを倒した後、ステラちゃん達の様子を見る。
幸いにも魔法弱点の高経験値モンスター、ラッキーボックスなスライムだったのでそこまで苦戦はしていない感じ。
お、宝箱がドロップした。
「私が開けますね。〈罠感知〉〈解錠〉…よし、何も無さそうですね。ーーーこれは、頭装備ですかね?〈鑑定〉…名前は金剛石のサークレット、物攻2割上昇ですか。レア度は☆4つ。でもこれ悪魔憑き装備ですね。装備すると登録されてしまう類いの代物で代価に別のステータスが下がります。これは…MPですね、ハルカちゃんに渡したいと思うんですけど皆さんはどう思います?」
「え?私?ステラちゃんも装備出来るんじゃ?」
「私は攻撃ステータスがマイナス補正掛かってるので止めておきます。それに私達だけだとここの高難易度には対応出来ないでしょうからそのお礼です。」
「はい、私も総長に賛成でっす!」
「ハルカさん、受け取ってあげてはどうでしょう?勿論私もステラさんに賛成ですよ。」
んー、そこまで言われたら貰おうかな?
何か悪い気もするけど全員魔法寄りのステータスみたいだし。
「分かりました、それじゃ報酬としてもらいますね?けどこれ以降の探索で出た品は三人で山分けして下さい。それが条件です。」
そう伝えると三人はどうぞどうぞと私に渡して来る。
うーん、普段はハルナちゃんからプレゼントでもらった髪飾りを付けてるからこれは戦闘用装備かな。
見た目は凄く可愛いんだけど普段使いの和装とは合わない。
これは洋装も揃えるべきかな?
同盟でお揃いの装備作る計画があったっけ?その時に軽鎧っぽいの提案してみようかな。
あと揃えるならマント、若しくは羽織だよね。
浅葱色の新選組っぽくしてさ、皆で町を歩くの!
カッコいいだろうなー。
「メニーさん。今度同盟でお揃いの装備作ろうと思うんですけど、マントか羽織、外套ならどれが良いですかね?」
「そうですねー。……十虹の部隊で分けたら良いんじゃ無いでしょうか?例えば私の所属する狙撃の緑隊なら外套の方が隠れ易いですし、剣士隊の赤部隊は侍系統の人が多いので和装が似合うと思うから羽織で良いかと。ハルカさんなら十色のラインが入ったマントなんて良いんじゃ無いでしょうか?固有スキルを活かせると思いますよ?」
あ、そっか。
《創造》ってアイテムを別の物に変換出来るんだっけ。
他の手持ちアイテムも減るし良いのでは?
ならマントを槍に変えたりとか盾にしたりも出来る訳だ。
戦略の幅が広がりそう。
これは大至急考えねば。
「ありがとうございます、メニーさん。参考になりました!近い内に同盟板の方に質問投げときますね。」
・メニーたんぐう有能
・分かってるなー、流石メメちゃん
・マニーさんやるなー
・↑呼び方統一しようぜ?
・それをすぐ実行しようとするハルカも頭の回転早い
・俺達じゃ思い付かないぜ…言ってて悲しくなったorz
・この子たまに突拍子ないこと言うけど、それで失敗しないのは流石だよな。
・そこに痺れる、憧れる!
・さっきの流れからどうなったらお揃いの装備の話になるのか意味不明だったが、サークレットは和装には合わないのか
・前に洋装装備も欲しいってハルカ言ってたからそれの事かと
と言うことで問題は片付いたのでとことこ移動。
途中宝箱から換金アイテムが数点、宝石が何個か出てきた。
うーん、宝石は売るの勿体ないかも…取っておこーっと。
その後五戦くらいして入口まで戻って解散。
両親と食事に行って早めに休んだ。




