第三十三話
私の携帯が鳴り出した。
勿論配信中はマナーモードだ。
いつも使ってる個人用じゃなくて配信用。
個人用にはストラップとか付いてる訳では無いけど、些細な傷とかで特定してくるヤバい人対策である。
相手は勿論…
「ん?あ、アカネさんだ!もしもーし」
『やっほー!随分楽しそうだねー。私も仲間に入れてよ!コンビニでたこ焼き買ってきた!』
「ッ……!アカネ…さん!」
少しほろりと来た…健気だよ、アカネさん!
『あー、なんか勘違いしてるっぽいけど、私そんなに寂しいとかじゃないからね?皆がたこ焼き食べてるの見て食べたくなっただけだからね?』
「これはいいツンデレ。」
スノウさんが思わずポツリと呟く。
コメントも加速していく。
・アカネ、お前‥
・おいたわしやアカネお嬢様…
・寂しかったんやろな…コンビニまで買いに行くなんて…
・俺めっちゃアカネ好きだわ…健気過ぎる…
・泣いちゃった…!
・泣いてねえwww
・ツンデレは草www
「アカネさん、可哀想なのでこのまま参加して下さい。何なら後で届けますんで。」
『参加は構わないけどハルカちゃんとサクヤとセレーネは明日も早いんだから休みなさい。スノウちんかもっセルお願い出来るー?』
「私が行こう。二人は此処に居てくれ。オークに襲われても私は決して屈しないぞ!…ハァハァ」
「興奮すな…!オークって…現実世界に居るわけ無いでしょ!ただの一般人のナンパをオークに襲われるっていうの止めなさい!」
「あうッ…その、すまん…」
・オークは草www
・ゴブリンの可能性もあるぞ?
・流石自称日本最後の女騎士や!
・日本に女騎士なんて存在した事ないんだけどなwww
・しゅんとするリンネちゃま可愛い
・毎回この掛け合いあるけど、説明口調なのツボるわ
・リンネたん、クッころに直結するけど普通に頭良いし優しいんだよなー。こんな子と結婚してぇ
・鏡見て?
・あらイケメン!
・↑www
『リンネ、ありがとねー!おろ?こっちにもゲスト来るみたいだよー。リンネがケットシーに来るくらいで到着するみたいー!』
「えー!誰だろ?気になるかも!」
「多分ウチのライバー。それか何処かの新人が人気目当てに突発コラボ?ゴニョゴニョ…」
スノウさんが思考の海に飛び立ってしまった間にリンネさんもケットシーへと向かってしまった。
コメントもどんどん加速していきスノウさんともっセルさんがお酒を飲み始める。
もっセルさんはそこまでお酒は強くないみたいで赤ら顔でにへにへ笑い出した。
これは泊まりだろうねー。
スノウさんは勢いで日本酒を空け始めた。
あれ?スノウさんって強かったっけ?
初めてアカネさんの家で会った時酔っ払ってたような…うん、アラサーって4回くらい言ってた筈。
何かそんなに経ってないはずなのに懐かしいな。
「ハルカ。」
「ほえ?スノウさんどうかしましたか?」
「チュー、しよ?」
「ッッッ!!…サクヤちゃん、お布団の準備!2人分ね!」
「了解です、ハルカお姉様!」
そろそろ止めないと放送事故になっちゃうかも。
もっセルさんとスノウさんは控室代わりの隣の部屋で休ませる事にする。
私とサクヤちゃんでわちゃわちゃしている間、セレーネさんとマリンさんに繋いでもらった。
流石はプロだ、トークが全く途切れずコメントも合間に拾っている。
アカネさんの方もリンネさんが到着したらしく、配信を始めた。
『ハローにゃあにゃあ!ペルソナガールズの配信から来た人はありがとー!ここから見始めた人には経緯を説明するねー!』
つらつらとこれまでの事をリスナー相手に説明し始めるアカネさん。
粗方説明し終わるとゲストが到着したと告げ、迎えに行った。
現在リンネさん、一人である。
『あー…これはどういう状況なのだろうか…皆の衆、アカネが戻ってくるまで少々お待ちを…そうだな、ここは小粋なギャグを…止めておこう。私のキャラじゃない…』
リンネさんが頑張って盛り上げようとしているが一人じゃ流石に厳しいだろうね。
あ、ケットシーの子達を紹介してみては?
ってコメントに反応して一匹ずつ抱き上げて紹介いる。
ナイスだよ、リスナーさん!




