ダンジョン創世記0045
エルフのフィレーユとドラゴニュートのティアを統制室へと召集する。
時々2人とも会ってはいるが、2人とも創生時とは身形が随分と変わっているし雰囲気も違っている。
現在のティアは薬学の権威として薬などの研究開発を行う部門の統括などを行いつつ暮している。
その過程にて種族レベルが上がったみたいでエルダー・ハイ・エルフからエンシェント・ハイ・エルフへと種族変化してしまったんだ。
服装はビシッと決めたレディスーツに白衣を纏い、赤フレーム眼鏡を掛けた知的レディと化してるよ。
白衣と白い肌にエメラルドグリーンの瞳と髪が映えている感じで美貌が引き立ち、スレンダーな容姿がマッチしているんだ。
「マスターお呼びと伺い出頭いたしました」っと統制室へと入って来たフィレーユ。
「ああ、良く来てくれたね。
忙しい所を申し訳ないのだけれど、この度、外との交流を行うこととなったんだ、知ってるかい?」
そう尋ねてみると当然と言った風に彼女が応える。
「ええ連日ニュースで報じられておりますから、嫌でも耳へ入って参りますわね。
その話が出たと言うことは、それに関係するお話ですの?」
眼鏡を軽くクイッと上げつつ尋ねるフィレーユ、結構、様になっているもんだ。
「そうだね、地上との交渉のトップとして君に行って貰おうと考えている。
ダンジョンの代表であるから幹部に行って貰いたいのと、エルフであれば彼方も警戒を緩めるだろうしね。
それに交渉するには、それなりに頭が回らないとダメだろう。
ペシュエでも交渉は行えるが、エンシェント・バンパイアで神祖なんてバレたら大騒ぎになるだろうしなぁ。
容姿も人族の姿だからカルデラ地帯に居ない身姿なので受け入れられるか微妙な所だしな。
俺が行っても…」
「それは、お止め下さい!」
「君もかい…ふぅ」
俺はダンジョンからは出れない身だ、ダンジョンからは、なっ。
だが、カルデラ地方はダンジョンの0層へと取り込まれてしまっている。
つまり彼処はダンジョンの一部である訳で、俺が赴くことは可能なんだが…周りが行くことを危険っと言って許してくれないんだよなぁ。
過保護過ぎないか?困ったものだよ、ふぅ。
「宜しゅう御座います、私フィレーユが承りました。
それで私1人で赴けば宜しいので?」
「いやいや使節団を編成して向かって貰うので、その使節団を率いて向かって貰いたいんだ。
もう少ししたらティアが来るが、彼女に護衛を率いて使節団の護衛を行って貰う予定だ」
「左様で御座いますか、ですが私1人でも自分の身は守れますが?」
確かに彼女も結構強かったりするんだが、念には念を入れた方が良いだろう。
それに獣や魔獣や魔物だけが襲って来る訳ではない。
里で反感を買った場合、現地にて里人から襲われる危険性もあるのだ。
そのことを告げるとフィレーユも納得してくれる。
そんな話をしているとティアが来たみたいだな。
彼女の身姿も以前とは大分異なっているぞ。
白銀のプレートメイルを身に纏っていた彼女なのだが、現在では純白の軍服を纏って軍靴を鳴らしながらの登場である。
軍帽を入室時に脱ぎ小脇へと抱えつつ来た彼女の腰にはサーベルでは無く大小の脇差が赤鞘に収まっていた。
「主君様、ティア統合元帥、参上致しました!」っと告げつつ軍靴をカツっと合わせながら敬礼。
いや、姫騎士は何処へ行ったのやら…
まぁ今更チャンバラの時代でもあるまい。
ティアの刀を差してない反対側には拳銃のホルダーが下がっている、まぁあくまでも護身用に過ぎないがな。
兵装は今では可成り充実していると言えよう。
ライフルや機関銃などは無論だが、その銃は実弾と魔術弾の選択方式となっており、敵の状態に対して切り替え可能となっている。
軍服自体にも軽いアシスト機能が魔科学の技術にて付与されてはいる。
だが魔導スーツや魔導アーマーなどの兵装に比べれば稚戯たる物だと言わざるを得ないだろう。
まぁ、この度の使節団護衛に魔導スーツや魔導アーマは過剰戦力になるため投入はしない予定だがな。
そうそう、ティアもドラゴニュートからドラゴニアンへと種族変化しているぞ。
容姿自体は以前と変わらないが、もう一度告げておこうか。
純白の肌を持つサファイアンブルーの瞳と金髪ウエーブロングを腰まで流した美人さんである。
顳顬より後方へと流れるように左右から白銀の角が生えているのが種族特徴と言えような。
とてもグラマラスな体型をしているのだが、甲冑から軍服へと変わった身形にて更に際立っていると言えよう。
何がとは言明しないが、フィレーユと並ぶと更に際立つとだけ告げておこうか。
出頭した彼女へと、この度の使節団護衛について説明すると…
「それは非常に喜ばしいですなっ!某らが漸く日の目を見る機会を得たで御座るぅっ!」っと大変喜んでいるが…暴走しないよね?
「いいか?あくまでも使節団の護衛だからなっ!戦へと赴く訳ではないんだぞっ!分っているなっ!」
「御意っ!某らにお任せ下され!使節団の方々には傷1つ負わせませぬ故にっ!」
どうどうと言い切るが…ちと脳筋って感じだから、そこはかとなく不安が…ま、信じるしかないんだがな。
「ではフィレーユには使節団として赴く者達の選出を、ティアには護衛として赴く者達の選抜を行って貰いたい。
人員の手配と準備を終えたら報告して欲しい。
その後とで交渉内容などを協議するので、使節団の者達とは会議を行う。
ティア達護衛の者は護衛するためのブリーフィングを行い訓練しておいてくれ。
以上だ」
そう告げると2人は了承し、各々動き始めた。
さて、里々への使節団派遣と交渉かぁ…どうなることやら。




