ダンジョン創世記0023
ダンジョン防衛施設やらダンジョン内環境…クリチャー達の生活環境などやらの整備に追われる日々だったのだが、漸く、それも落ち着きを見せ始めた昨今、俺は外の詳しい情報収集へと乗り出すことにな。
0層と化したカルデラ地帯に対しての情報は得ている。
それはダンジョン機能として呼び出せるクリチャーである蜘蛛型クリチャーによる情報収集によるものなんだ。
この蜘蛛さんは親指の爪ていどの大きさしかない生き物なんだがな、その身に備えた探査能力をデータ化してダンジョンへと送信できるという素晴らしい能力を保持していたりするんだよ。
気配察知、魔力察知、気力察知に精気察知などなど。
熱源探知や超音波探知に臭いでも探れるが、当然視力などでの情報も得られる。
数十匹~数百匹の群れで行動する蜘蛛達は穏行の術に長けており、簡単な浮遊能力まで有している始末。
彼方此方へと潜んだ蜘蛛達が様々な情報を此方へと齎してくれる訳だ。
そんな情報を得たり纏めたりするのは困難っと言う事で…SF的と言うか、ある意味ではファンタジーって言える存在…有機コンピューターとでも言えるクリチャーを超巨大水没部屋へと創生してあるんだよ。
以前よりも遥かに巨大な部屋を創り出せるようになった今、そんな部屋々を繋げ更に巨大な部屋へと。
そんな部屋を占有するかの如く鎮座するバイオコンピューター的なクリチャーが様々な情報を維持管理している状態だ。
まぁ、そんな部屋が複数存在して、互いにリンクしつつ独自ネットワークを構築。
ダンジョンの所有シチュエーションに対しサポート管理を行ってくれている訳さ。
そんなクリチャーの種別はニューロルであり、ニューロルネットワークにて管理された情報はダンジョン内にて開発された端末にて引き出せる様になっているんだよ。
俺もスマホのような端末を所持していて、コミュニケーションツールとしてもだが、情報の管理やダンジョン維持などに活用しているんだ。
まぁ…基本的にはダンジョン管理を行う統制室にて作業しているんだがな。
そこには多くのモニターが据えられ、オペレーター達が配属されて業務に勤しんでいる。
俺自身は階段状に造られた室内の後方、一番高い位置に設置された専用ディスクへと収まり日々業務を熟している状況さ。
こんな感じで情報を収得し管理してはいるんだが…そろそろ外の様子ってヤツも気になり始めていてねぇ。
情報を得ている蜘蛛型クリチャーのコモルスの上位互換であるスパイ・ダーを…ってぇ、駄洒落かぁっ?
ま、まぁ…良いさ…このスパイ・ダーってクリチャーなんだけど、コモルスの持つ能力は全て備えているんだよ。
大きさは人の手の平位はあるから結構大きな身姿だね。
ただ…クリスタルみたいに透明な体色は光を反射せずに透過させているみたいだ。
透けて見える生き物だがら食事風景などは見たくないなぁ~なんて思っていたら…どうも空気中に漂う魔力などを主に糧としており口による栄養摂取などは行わないとのこと。
日光や月光に星々の煌きなどから得られる力が御馳走なのだそうな。
いやぁ~ファンタジーだ、ねぇ…マジで生き物?
そんなスパイ・ダー君は8つ足を縮めれば硬い甲羅のような甲殻1つに見え、それは石と言うか明度が高い宝石に見えてしまうんだよ。
蜘蛛らしくない蜘蛛っていった身姿の彼らの移動速度は速い。
飛行能力だけでなく、数十キロ範囲内ならば転移移動まで可能としているようだ。
ただ攻撃手段を有しておらず、硬い甲殻と高い移動能力が全てと言えるだろう。
いや、ズバ抜けた探知探査能力と隠形の力を駆使しした場合、彼らを認識することなど不可能に近いだろうけどさ。
そんな彼らは最近のダンジョンレベルアップと俺のレベルアップにて創生可能となったクリチャーなんだけど…
確認していなかった俺のステータスを近頃確認したところ、とんでもないことが発覚したんだよなぁ…
レベルカンストし全ステータスがカンストしていたんだけど…注釈として「開示範囲を超えています」って…
レベル99で全ステータス999だったのだけど、表示枠内での表示に留まっているだけだってことだね。
つまり、レベル百かもしれないし、レベル千や万でも…いや、流石に万や千はないか…
で、何が言いたいかって言うとぉ…現在のレベルやステータスに対して正確な数値が不明ってことだね。
困ってしまうってばよぉ。
まぁ…影響はハッキリ言って全くないんだけどね。
それはそうと…今日はスパイ・ダー達をダンジョン外へと送り出す日なんだよ。
「ペシュエ、準備は整ってる?」って尋ねると…
「はい、主様。
全てのスパイ・ダー達は0層へと転移済みですわ。
これより、それぞれのルートを辿り外輪山越えを目指します。
経路、経路にて中継様の巣を設置しつつの移動となりますので、少々お時間が掛かりますが…明後日には山頂へと至る固体が現れるでしょう」
そのような説明がね。
だが、それは問題が起こらなかったっと言う前提での話しで…
「巨人やドラゴン、数多の魔獣や魔物が徘徊する地だからなぁ…簡単には抜けられないだろ?」
思わず告げてしまった訳だが…人などならば、いざ知らず、隠形に長けたスパイ・ダー達ならば…
「確かに…彼方の情報は良く分かっておりませんですからねぇ…
どのような困難が待ち受けているかは、行ってみないと分かりませんわ。
ですが、スパイ・ダーのような存在ならば可能かと存じます。
なにせ体色、体臭、体温がなく、音も魔術にて遮断可能な生き物ですもの…
辺りに潜まれたら気付くのは困難な彼らを補足するのは厳しいのでは?」
そうなんだよなぁ~
なにせ糧は魔力などからだけで、魔力を得て活動するから魔力放出などは皆無。
そのため魔力探知による探知なども不可能って言うんだから存在を捉えることなど不可能な筈なんだよ。
なんだけど…なにせ此処はファンタジーな世界、何が起こるか分からないからねぇ。
さて、どうなることやら…




