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ダンジョン創世記0010

どうも4人の様子が可笑しいような…微妙な空気が流れているんだけど、何事?


「いや、君主様…そのダンジョンブックで御座るが、可笑しいのでは御座らぬかと?

 衣食住に関する記載がないでは、生活が成り立ちませぬ。

 そうなれば生き死にに関わります故、早々にリタイアとなる恐れにも繋がるかと…」


そう姫騎士さんがね。


確かに…1万ポイントで造れる環境などは知れており、畑などを作っても太陽などの恵みのない暗闇では収穫も厳しいだろう。

今となっては大量のダヌにて人工的に太陽光のような光を作り出せてはいる。


けど…この光に擁する対価として支払うダヌは膨大っと言って良いほどなったからなぁ…初期に与えられた1万ダヌでは、ねぇ…

だからこそ、水源確保へと動いた訳だけど…


「マスタ殿や、ちと試して下さらぬか?

 コアにて食材や調理器具に調理施設…いや、生活施設に対しての確認をのぅ」


ドワーフ殿から、そのような依頼を受けて俺は取り合えずは行うことに…「なっ!」っと、思わず声がね。

いやぁ~コアに示される一覧には生活必需品っと言っても良い品々がズラリと…って、えっ!?


「こ、これは…どう言うこと?」


っと言うか…俺の今迄の苦労はぁ…orz


4人の基礎知識によると本来のダンジョンブックには、これらの記載がなされている筈とのこと。

ただ…過去にもダンジョンマスターを導く存在にて色々と召喚された者達へ(たち)の悪い悪戯を仕掛けた導き手も存在したらしい。


この度の召喚にて俺は、この手の質が悪い導き手に当たったのだと思われるとのことだった。

って…そんなのありかよっ!


ただ…ダンジョンブックにて開示されていない施設は格別とも言える品々が存在しており、得られれば格段に生活環境が向上できる代物だった。

いや…システムキッチンどころかプロの厨房施設レベルの施設が創り出せるって…


俺の記憶が消されたとはいえ、存在していた世界の情報や日常に対する情報は残されていたようで…ま、そうでなければ赤子のような役立たずが召喚されることになるから当然だろうな。

だから個人情報的な記憶のみが消去されている感じなのだが…これって可笑しくないか?

情報を得るというのは個人の成り立ちに密接に関わっている筈だ、それなのに個人に関わる情報のみを消し去り影響がないとは思えない。

そのことから推論すると…(これって…消去ではなく封印系なんじゃ…)っと思ってしまったのだけれども、どうだろうか?


それはさて置き、創生したメンバーにより教えられた機能を使用して生活環境を整えることにしますかね。

っと思いリストを眺め気が付いたのだが…「これって…彼方の利便性が高い施設を設置するには、滅茶ダヌが掛かるやんかぁっ!」って、思わず叫んでしまっていましたとさ。


いやね、今ならば楽々と設置可能なレベルではあるのだけれど…初期配布の1万ダヌだと全て使用しても1施設とて設置不可能なレベルだった。

粗末な釜戸などならば設置可能だが、彼方の施設と比べれば雲泥の差だ。

存在を知って設置できないなんて…ある意味拷問に近い仕打ちだぜっ、これってさぁっ!


先ずはコアルームの拡張から行い、部屋の模様替えを行うことにな。

部屋の広さは50畳ほどに拡張して壁と床、天井を構成する素材を替えて行く。

俺が存在した日本に於ける最新の建材各種を更に魔術コーティングしての採用となった訳だが…すっごく…快適です。


フローリングに一部は畳が敷かれた床、一角にはトルコ絨毯が敷かれていて…非常に贅沢な感じに、な。

フローリング部分にはマホガニーの執務机がデデーンっと鎮座しており、その横の飾り棚へとダンジョンコアがインテリア風に設置されている。


ベッドは消し去りダヌ化してある。

あくまで此処はリビングとしての場を想定して改装したからな、寝室などの施設は新たに設ければ良いだろうさ。


そして天井全てが魔力発光する形にて光を放っており、昼間のような明るい空間へと部屋を導いてくれているぞ。


此処にソファーやらテーブルなどの家具や小物を女性人の意見を採用しつつ設置。

非常に居心地のよい空間へとクラスチェンジを果すのだった。


そして…「いや…これがカルチャーショックって、ヤツなんだねぇ…」っと、思わず呟いてしまったよ。

スライム君…その種類は千差万別なのだが、【ツィーイック・ツィーツェ】を創生したことから全てのスライムが創生可能となっていたようだ。

この【ツィーイック・ツィーツェ】自体を本来は創生可能なこと自体がイレギュラーらしい。

クリーンスライムが増殖してスライム数の増減値ボーナスにて創生可能となっていたのだが…本来は呼び出せる程にスライムが増殖するには結構な時が必要なのだとか。

まぁ…魔気力超純水により適合種であるクリーンスライムだからこそ、無限に近い増殖が発生したのではないかと言うことだった。


まぁ、俺にしたら【ツィーイック・ツィーツェ】を創生でき、それにより4人の創生へと繋がる訳で…有り難いことではあるのだけどな。


そして4人の創生だけに納まらなかったのが【ツィーイック・ツィーツェ】創生である訳で…全てのスライムが召喚可能ということは、有用たるスライムも創生可能と言うことなんだよ。

そう、見た目はモコモコな綿の様な毛玉としか見えない存在のスライム君がな、辺りをモコモコと移動しつつ清掃などを行っている訳だ。

うん、自動掃除機的なアレに通じる物が…いや、此方は壁だろうが天井だろうがお構いなしで、狭い場所でも自由自在だから性能は上かな?

見た目もファンシーな白い毛玉さんにて、捕まえるとモフモフのモコモコが気持ち良い。

人畜無害どころか癒されます、うん、最高だね。


これ以外にも、ご不浄の汚物を流した先にて浄化してくれるスライムや、残飯などを処分するスライムなどなど…いや、スライムって家庭に優しい生き物だったんだねぇっ。

そんなん思っていると…「これだけの稀少スライムは、貴族の館でも最上位クラスの貴族館でないと得られませんわねぇ」って、バンパイア令嬢が溜息をね。

ふ~ん、そんなもんなんだぁ…そんなことを思いつつも施設整備を進めることにね。

さて、頑張りますか。

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