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ステータスの本質


さて、今回の進化はどれもステータスが重視されている。攻撃力幾つ以上、防御力や素早さが幾つ以上みたいに、進化するのにステータスをあげることが必要なのは言うまでもない。そこまで考えたところで、私の思考が停止してしまった。



(レベルアップしないと無理じゃね?)



そう。私が《スケルトン》だったときから思っていたのだが、私のステータスにはレベル、体力、魔法力のみっつがなかった。意図的に隠しているとは思えないが、さっきのモンスターとの戦闘を通じてみても、ないのはおかしいと思った。なんせHPとMPのことを聞いてみたらDランクになるまで教えてくれないみたいなことを言われてしまい、どうしても聞くに聞けなかったのである。


流石にこのままほっぽりだすつもりはないよな?



[不死者(アンデッド)のステータスの上げ方について説明します。]


そして丁度いいタイミングで「待ってました!」と言わんばかりに[デッドレコード]が反応した。この話は別にしてもいいのか……と考えもしたが、よくよく考えればチュートリアルなしで放りこんちゃステータス上げられませんよね!?ごめんなさいユーザー様!という運営じゃ話にならないだろと思ったので、黙っておくことにする。



[まずひとつ言っておきますが、不死者(アンデッド)には明確なレベル、HPは存在しません。その理由は聡明なレン様の考察に任せていただくとして、ステータスの上げ方に移らせていただきます。]



ん???レベルもHPもアンデッドにはない?それっておかしくね?流石になんか肩透かし食らった気分なんだが……。


[不死者のステータスの上げ方は主に生者を食らうことです。その難易度、貢献度に応じて酷使した部分のステータスが上がります。]



淡々とした説明口調で[デッドレコード]が言った。生者……すなわちモンスターとか人間を倒してレベルアップする感覚と同じく魂胆は変わってないらしい。そしてステータスを上げるにはそれぞれの数値を表す部位を動かさなくてはならないということ。言葉にするのは得意じゃないし憶測でしかないんだが……簡単に言えば素早さを上げるには兎みたいな素早い奴をなるべく追い回して倒した方が効率が良い。即ちポケ○ンの努力値みたいなもんだ。



そしてこの話で言うなれば、単に一方的に殴って無双してても防御力は上がらないってことだ。多少マゾるか同格と戦闘しないと、これから防御力を要求されたときに進化の弊害になる。ランクが上がるほどこういうのって稼ぎにくくなるし、今からやっといても損ないでしょうね。別に《肉の胸像》に進化したい訳じゃないし痛いのは嫌だから……。出来れば速攻タイプに進化したいけどね。



……だとすれば足腰使ってグールになるのが一番丸いんかね。


正直あのステータスから《アトミックゾンビ》に進化するのはかなりの時間を要すると思う。なんてったって攻撃力は今の五倍だぜ。それに追するかたちで四倍分殴られ続けて防御力を上げないといけない。素早さだって元が低いだけであって四倍以上だ。いくら疲れを感じないといっても精神的に酷すぎる。三十日毎日戦闘に明け暮れて到達できるのかすら怪しい。


何をどれだけ倒せばポイント稼げるのかが全く見えてこない。ただ無抵抗の相手をなぶり殺しても経験値が全く手に入らないと思っといていいだろう。



こんなことなら《スケルトン》の時に聞いておいて《鮫牙(シャークファング)(ウルフ)》の時の変動値でも見とけばよかったと後悔した。



……ほんとここに来て後悔しすぎだろ。せっかくの人(肉)生これからだというのに、先が思いやられるよなぁ。

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