第二話
王女が突然現れた数分後のこと、ハヤトは自室でルシアと二人きりとなっていた。
沈黙が二人を包み込み、時間だけが過ぎていくのだった。
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ぐぬぬ、なんか気まずいぞこれ。
どうすればいいんだこの状況。
最初は下の階のリビングで話をしようとしたのだが、妹がギャーギャーうるさいので部屋に移動したのだ。
家族以外の異性をいれたことすらない俺の部屋にましてや異世界の王女様がきてるなんて。
心臓が破裂しそうだ。魔王と対峙したときなんかよりもよっぽど緊張する。
夢か、夢なのかー、そうだこれはきっと夢なんだー。
そうだそうだ、夢なんだ。勇者として異世界を冒険したときから俺は長い夢を見ていたに違いない。
告白して振られたのだって夢に決まってる。
ハハハ、夢か、そうか良かった……。
いやいやいや、目の前に王女様いてるし、落ち着け、落ち着くんだ俺。
とりあえずこの沈黙をなんとかしなければ……。
いつもだったらルシアのほうからあれこれと話しかけてくれることが多かったのに、なんで今日はずっと押し黙ってるんだろうか。
はっ、まさか男の部屋に招き入れられたから勘違いしているのか。
それだと余計に気まずい、なんて声をかけたらいいんだ。
俺が混乱する頭をフル回転させて考え込んでいるとルシアのほうから話しかけてきた。
「あ、あの勇者様、どうかなさいましたか、さっきから立ったり座ったり……」
「え、あ、いや、なんでもない、なんでもないよ」
ふ、ふー、とりあえず落ち着けー、人という字を書いてだな……。
「え、えっと、その……わ、私……」
「う、うん……?」
ルシアが何か言おうとしたが、そのまま黙ってしまう。
いったいどうしたというのだろうか、異世界にいたときとなんだか雰囲気が違う。
というかよく見るとものすごく可愛いく思え……。
は、いかんいかん、何を考えてるんだ俺は。
相手は異世界の王女様だぞ。
冷静に、冷静になるんだ俺。
それにしても、ルシアは何のためにこっちの世界にきたのだろう。
まさか異世界でとんでもないことが起こっているとかか、だとしたらこんなことしてる場合じゃない。
「どうかしたのか、ルシア。 俺にできることなら何でも力になるよ」
うん、とりあえずルシアはいまだに俺のことを勇者だと思ってるし、ここは一つ勇者らしくカッコイイところを見せてやらねば。
「あ、いえ、えっと……じゃ、じゃあ、しばらくの間ここに泊めていただけませんか」
予想外の答えに、頭の中が真っ白になった。
~おまけ~
これは大事件だわ。
珍しくお兄ちゃんにお客さんかと思えば、二人で部屋に入ったきりでてこない。
ルシアって一体誰なのよ、外国人?
お兄ちゃんに外国人の知り合いなんていたのかなぁ。
うーん、気になる。部屋で一体なにしてるんだろう。
ま、まさか二人でいかがわしいことでもしてるんじゃないでしょうね。
いやー、そんなの絶対いやー。
うぅ、でも話し声が全く聞こえないし、状況がさっぱりつかめない。
ここは、部屋に突撃して真相を……。
いや、待て待て。落ち着けあたし、落ち着くんだー。
第一なんであたしがお兄ちゃんのこと気にしなきゃいけないのよ。
お兄ちゃんだって高校2年なんだから彼女の一人や二人くらい……。
あぁもう、あたしはどうしたらいいのー!?




