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第6話

「妻を娶れば、次は子をなすことだ」

老王は語る速さも落ちてきた。

だがいまだに語りつくせないようで、老人へと自説を続ける。

「子は男が良いと、昔から思っておった。それは我が王国を継ぐというだけではなく、家を継ぐ、血を継ぐということにつながる。だが、初めての子は女であった。女であっても思ったのとは違うものは使える。他の家に嫁がせ、それで血をつなぐことは十分に可能であった。だが、他家をこの王国に入れることは反対である。それが余の願いであった。ゆえに必要なのは影響がまだ少ない男。それが目的であった。

 第二子はそれゆえに生まれたと聞いた時には非常に喜んだ。それは待ちに待った男であった。余に世継ぎが生まれたのだ。王国中がそれに合わせて喜んだ。見たことも聞いたこともないような遠くからも、王国の新たな世継ぎを寿ぎに来た。もっとも長女のときの知らせが、ようやく長男の誕生の時についたというところもあったが、それほど遠くからも喜びを受け取るということは、余の王国は限りなく広がりを見せているということでもあっただろう。

 たとえ遠く、離れたとしても余の王国にはますます栄える将来像しか浮かびはしなかった。また3人目、4人目と子を産ませたが、女と男1人ずつが生まれた。これで余の王国の未来はますます盤石となった。そして瀬尾を余は世界に知らしめるため、我が子らの成長とともに、王国のあちこちへと連れていくことにした。子らが余の領地を継ぐとき、子らが困らぬように。そして子がより王国を栄えさせるために、必要なものを知るために」

ふぅ、とここまで話してきて疲れたのであろう。

老王は少しばかり眉間をこする。

「陛下、お疲れでございましょう……」

「いや、今はなさなければならぬ。今、これを成さなければならぬ」

何か迫ってきているということを老王はひしひしと感じていた。

だからこそ自説を始めたようだ。

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