第44話 恋人って何するものだ?
「いや、俺も自分の家を探してそっちに住もうと思ってたんだが?」
「なんで!? こないだまでここに住んでたでしょ!」
なんで怒ってるんだコイツは。
人が増えてきたら世間体ってのがあるだろ。
「お前も年頃なんだし、変な誤解を生まない方がいいだろ」
「誤解って何? お兄さんはもう家族みたいなもんなんだから、一緒に住むのが自然でしょ!」
それにしたってだな。
いろんな人間がいる訳だし、誰かと特別な中になった時、俺なんかがいたら迷惑だろ。
「恋人でもできたら俺は邪魔になるだけじゃねーか」
「恋人って何?」
「は?」
いや、まさとは思うがコイツ、色恋の知識がねーとか?
「いや、お前のお父さんとお母さんも仲良かったろ?」
「それは家族でしょ?」
マジか。なんなんだコイツの知識の偏りは。
本当に西部劇だけを見て育って来たってーのか? いや、西部劇でも恋愛シーンくらいは……作品にもよるか。
もしかするとコイツの家族はハードボイルド系が好きだったのかもしれない。
「そうじゃなくってだな。全く他人の男と女がお互いを好きになって、お付き合いをはじめるっつーか」
「お付き合い? それからどうするの?」
そこから先は……どうするんだろ? 俺も女と付き合ったことなんかないからよく分からん。
付き合ったらすることといえば。
デート? こんな時代にいったいどこで?




