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プロローグ 「ようこそ科野タウンへ」
かさかさと転がる何か分からない植物のかたまり。
あれって現存するんだ。
名前は知らないけれど。
人が見当たらない。街並みは映画などで見たとこのある、西部劇のような雰囲気を漂わせており、近くにある酒場のような両開きの扉からは今にも酔っ払いが喧嘩でもしながら飛び出してきそうなものだけど。
人の気配がまるでない。
人を探して砂ぼこり舞う通りを歩いていると、今まで感じたことの無い気配を感じた。
【ヨウコソ、シナノタウンへ】
突如後方から聞こえてきた無機質な声。
驚いて振り返るとそこにいたのは異形の物体。
とても生命体とは言えないその姿から想像できるのは……。
ロボット?
真っ白なボディに愛嬌のある丸い頭。流線型のボディにキャタピラのような足元。
これって……。
かつて携帯ショップに鎮座していた胡椒のような名前のあのロボットを想像していると、あちこちの建物から同じようなロボットが次々と出てきた。
【ヨウコソ】【ヨウコソ】【ゴヨウケンハナンデショウカ】【ゲンザイノマチニンズウハ1メイデス】
いや、契約はしに来てないです……。




