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霊異の解放者  作者: Ritoha
20/35

20話良いパートナー

廻理と真輪は、2人で人だかりが出来ている場所に向かった。ようやく確認できたのは、女の子2人が囲まれている状況だ。


「何をしてるんだ?大人数でたった2人を囲んで」


と廻理は、質問してみる。


するとすぐにイライラした顔つきの男がこちらを向く。


「見りゃわかるだろう?こいつらが霊異を少しばかり倒せて調子に乗ってるから指導しようとしてんだよ」


と言ってくる。いかにも自己中な答えに聞こえた。


「私たちは、そんなことはしてませんよ!普通に試験を受けて霊異を倒しただけです!」


「うっせぇ!テメェらは黙ってやがれ」


「そうだ!偉そうだぞ」


囲まれている子の霊断士の方が弁明を述べるがすぐに周りが反論する。



「調子なんて乗ってないみたいだけど?それにこれは試験だし多く倒した方が良いに決まってる」


廻理は、淡々と述べる。それがほかの受験者に油を注いだようだ。


「なんだ、こいつらも身の程を知らないのか?」


「この2人と一緒にこいつらもボコそうぜ」


「これだから身分も分からん奴らは」


なかなかに酷い言われようである。


廻理の後ろでは、真輪は少しばかりイライラしてきていたが、廻理の迷惑になると思い口を出さないでいた。


「酷いこと言うなぁ…そんな人達が霊断士になるなんて無理なんじゃないかな?」


ため息をつきながら廻理は、思ったことを口にする。


「なら実力をわからせてやるよパッと出てきた奴に」


と言いながら周りも武器を抜く。そして霊気を操っているようだ。



廻理はそれを見ながら、霊気を纏うの遅くない?しかも対して纏えてない人が多い気が…と驚いていた。


「どうだ?俺たちはここまでの霊気を纏えるんだぞ!驚いて声も出ないか?」


と廻理に言ってくる。


「なぁ、それが全力なのか?普通そんなもんなの?」


と廻理は聞く。確かに霊気纏っているけど薄い気がする。いくらなんでも弱くないかと思ったのだ。


「何言ってんだテメェ!実力も測れないのか?俺は、今回の受験者の中でもトップだぜ!」


と堂々と言う。


いやいや、絶対にトップはないな…と廻理は思った。とりあえず、自分よりは弱いと感じている。


「おい、早くやっちまおうぜ」


と言い廻理達に迫る。


しかし、廻理は武器を抜かず涼しい顔をして見ていた。


「武器を抜くまでもないな…それにしても、こいつら位で試験を受けれるなんて師匠の特訓厳しすぎじゃないか?あとで文句でも言おうかな」


と言いながらも霊気を操り纏う。




その瞬間、廻理達に危害を加えようとした受験者はみな、動くことが出来なかった。廻理の霊気が圧倒的に強いのだ。


「何だよ、その気迫…身体がうごかねぇ…」


中にはそのまま気絶するものもいた。


「さっさと消えろ、なんなら武器を使ってやろうか?」


と廻理は強気で脅す。


その瞬間、女の子2人を囲んでいた受験者たちは一斉に逃げて行くのだった。





「大丈夫?それにしても災難だったね」


と廻理は、2人に声をかける。


「ありがとう…本当に助かったわ。囲まれてどうしようもなかったから」


と霊断士の方の女の子が答える。


「私も感謝します。お救いいただきありがとうございます」


と巫女の子も言う。


「気にすることはないわ、彼はそういう人だから」


と真輪が勝手に返事をする。まあ良いかと廻理も思うのだった。





「そうだ自己紹介してなかったね!俺は夜疎川廻理。よろしく!」


「私は、廻理のパートナーの朝道真輪よ。よろしくね」


と廻理達は名乗る。



「私は、東見奈々(とうみなな)です。よろしくお願いします!」


「私は、真風未怜(まかぜみれい)です。よろしくお願いします。えと、朝道さんは久しぶり…」


と挨拶する。巫女の未怜の方は真輪と知り合いのようだ。


真輪の方を向くと、察したのか


「ええ、同じ場所で巫女について学んだわ…まぁ私も彼女もろくな扱いを受けなかったけどね」


と説明してくれる。巫女同士でのイジメなんかもあるのか…酷いものだと廻理は思った。



「それにしてもお互いに良いパートナーと組めたんじゃないかしら?家系云々の人達よりも実力はあるし性格も良いし」


と真輪が言い出す。


「良い組み合わせであることは確かですね。特に夜疎川廻理君でしたか…。あなたの実力は受験者の中で明らかにトップクラスですよ」


と奈々が言ってくる。


「うーん、そうかなぁ…」


と廻理は自覚が無いようにいう。


「まぁ、驕らない所も美徳だけど謙遜しすぎも良く無いわよ」


と真輪が廻理の背中を叩く。


「気をつけるよ」


と廻理は言い、4人でおしゃべりをするのだった。

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