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お爺ちゃん賢者の戦闘シーンⅡです。

いつもありがとうございます。

 やったか……?


 遠くの破砕音がやがて薄れていく。


 その鼓動が鼓膜を打つのを止める前に、新たな鼓動が加わる。


 風を切る飛翔音だ。


 ふと背後に殺気を感じ、反射的に腕を突き出す。


 

 ガキィィィィィン!!!!


 

 金属同士が擦れ合うような、不快な物音が迸る。


 錬成で希少金属のみを集めて作った常時発動の防護壁が、一瞬で吹き飛ばされる。


 防御を失った腕はいとも簡単に切り裂かれ、血を撒き散らしながら地へと落ちていく。


 突如として発生した痛みを堪えながら、聖属性魔法を発動する。


 淡い純白のオーラが傷口を包み瞬く間に肉が肥大、腕が再生していく。


 

 

 「クッ……なかなかの速さじゃな。さすが竜種と言ったところか」



 

 一瞬で土の賢者を肉体欠損へと追い込んだ存在の正体。


 それは多くの魔法防御を備えた竜鱗を多数持つ世界最凶の種族、【竜種】だった。


 



          ****




 「竜種との戦は久しぶりじゃのぉ。これは全力を出さねばヤバいか?」



 久々の強敵の予感に、儂は顔を大きく歪めて嗤う。


 やはり強者との闘いは心が滾る。


 心地よい恐怖、憎悪、劣等感とともに自我の最高を引き出す。


 そこに強者との戦闘の良さがある。


 「では儂も本気で行くとしよう」


 そう呟いてから塵雷の力を想起、集約する。




 『【纏仙舞奉ウェアファンタスティック】』




 短い開錠言葉アンロックワードが呟かれた後、溢れ出た魔力が紫黒の線を作り出し全身を覆っていく。


 それは不規則に脈動し、まるで生きているかのように儂の体を這いまわる。


 やがて動きを収めた脈動の線は、最終的に歌舞伎の化粧法、隈取のような紋様を象る。



 「貴様にこれが耐えられるか?」


 

 目元に紫黒の線が走り、凶悪さを増した顔が不敵に嗤った。




       ****




 「【仙魔解放】」


 


 そう呟くと、九尾を象った妖狐が突如出現する。


 仙魔解放というのは文字通り、身に封印した仙魔を解放することだ。


 儂の封印魔獣は、九尾。


 竜種ですら圧倒する封印魔獣の中でも最強と目される九尾だが、この世界でどれほど通用するかは分からない。


 

 『おっと久しぶりだな狂賢者』


 「話は後だ」


 『……のようだな』


 

 僅かの逡巡の後、九尾が目の前の竜種へと襲い掛かる。


 


 「大技で陽動を頼む!儂が仙魔力の塵雷で片づけてやる!」


 『いつもお前上から口調だよな……ま、いいか。陽動いくぞ』



 

 陽動に備え、翼に魔力を込め竜種の背後へと回り込む。


 竜種の警戒が全て九尾へとむけられていることが幸いだ。


 儂は気付かれていない。



 『いくぞ!【亥氷イヒカ】』



 多数の巨大な氷柱が周囲を凍らせながら竜種へと襲い掛かる。


 陽動にしては大きすぎる威力が竜種へと接触した。


 


 


 

 

 


 

 




        


 


 


 



 


 

 

 

モーニングスター大賞の運営の方から感想をいただきました。

運営の皆さん、本当にありがとうございます。


また、いきなり数多くの作品を削除した原因は、活動報告にてお知らせしております。

急に多くの作品を削除してしまい、本当に申し訳ありません。


※クレイの地位を大将軍→小隊長に変更しました。

いきなり役職が偉すぎるなと思ったからです。


※九尾の技を編集しました。

焔系はベターかな、と思ったのであえて氷系でいきます。


今後もよろしくお願いします。

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