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「良いのか?お姫サマを放っておいて」
眠る赤ずきんを見つめる少年に、狩人が問いかけました。
「俺に、トワを守る資格なんて無かったんだ。
俺はあの子を危険に晒す
本当は、あの子の傍になんていられないのは 分かってたんだ
それでも、一瞬でも隣にいたいって、思ったんだ…」
「馬鹿だな、オマエ」
「なっ…」
「傍にいるのを選んだのに自分の都合で離れるのか?それは只の臆病者だろ
選んだ道には責任持てよ」
静かに諭す姿は、"狩人"などではなく
2人は随分久しぶりに、兄弟として向き合っていました。
「でもきっと、トワは俺を見て傷つく 俺を恐がった自分自身を嫌がるんだ。本当はそれが当たり前なのに
…あの子は、そういう子なんだ」
「……。
オマエは獣には向かない。群れに残るべきはオマエじゃ無かったんだ
獣として人と関わって、1番傷つくのは他でもない―――オマエだから」
「なんだ…兄さん変わってないな。
もっと早く話してたら 違う未来があったのかなぁ…」
「さぁな。"もしも"なんて、誰にもわかんねェよ」
皮肉げに笑う兄をみて弟は微笑みました。
「あのさ、兄さん。頼みがあるんだ」
「んだよ」
「これ、トワに渡して欲しい」
そう言って少年が差し出したのはオレンジの花。
「自分でやれ」
「俺はやっぱり一緒には居れないよ
結構俺も、狼に変わりないから
だから、俺の代わりにトワの傍に居てあげて」
「……ほんと、馬鹿だな」
「あぁ、 そうかもね」
呆れたように言う兄に、弟は何処か楽しそうに答えました。
何故か台詞ばっかりになってしまいました。
地の文が家出中です……
帰って来てー!




