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バンっという銃声で、赤ずきんは目を覚ましました。
彼女の視界には、柑子の狩人と、橙の狼。
そして血に濡れた一匹の獣でした。
「さァどうする?後はオマエだけだ
……お目覚めですか?お姫サマ」
起き上がる赤ずきんを助ける為に、手を伸ばした狩人を見つめます。
その瞳は確かにオレンジだったけれど、どこか冷たさがあって。"違う"と、直感的に思いました。
「っ、トワ……!」
「レオ?」
苦しげに自分の名前を口にした狼を、無意識の内にそう呼んでいました。
「オレとソイツでそんなに違うかねェ」
やれやれ、と溜息をついた狩人は、伸ばしていた手を銃に沿え―――
真っ直ぐに橙の狼を見つめました。
「いやっ、やめて!」
赤ずきんは狩人の腕にしがみつきます。
「何でだよ。お姫サマだって知ってるだろ?『森には悪ーい狼かいる』って
オレはその討伐が生業だ。」
「レオは悪い狼なんかじゃないわ!」
「へぇ……そこまで言うのか。面白い。今日は見逃してやるよ」
そう言って、狩人は去っていきました。
「 」
「っ、そんなの、分かってるよ… 」
橙の狼だけに呟きを残して。




