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where is happiness  作者: 白水 幸
第1章 eternity 永遠の…
11/16

09

「……、」


2人の間に気まずい空気が流れます。


「ねぇレオ、教えてくれる?

貴方は、"なに"?さっきのは誰なの?」


橙の彼はいつの間にか少年の姿に戻っていました。

その姿は、狩人を名乗った人物と瓜二つ。

2人の関係を想像するのは難しいことではありません。

真っ直ぐな赤ずきんの目を見つめて、少年はゆっくりと話し出しました。


「…今更黙っている訳にもいかないよね

俺は人狼の一族の末裔なんだ

さっきのは俺の双子の兄さん

少しずつ狼の血は薄くなっているんだけど、俺は先祖返りで能力が強いんだ……

反対に兄さんは人の血が濃い為に狼に成れなくて、群れから追い出されたんだ

昔は、よく一緒に走り回ってたんだけどな…

いつの間にあんな物《銃》使うようになったんだろ」


兄である狩人の話をする少年は、何処か遠い目をしていました。

まるで、走り回った過去の日を見つめているかのように。


「貴方のお兄さんなの!?それなら、どうして銃なんて向けるのよ!」


「兄さんは恨んでるんだ

群れのこと、当時の長である俺達の父さんのこと……

そして一番に、俺のことを」


「そんな……」


赤ずきんは言葉を失い、少年は彼女を諭すように言いました。


「君はここに居ちゃいけない

俺じゃ、君を守りきれないんだ…君を傷つけたく、ないから」


「嫌よ!私は、貴方と一緒に居たいの!どうして、なんでそんなこと言うのよ……」


赤ずきんは少年にしがみつきました。

目の前にいる彼が、消えてしまうように感じたのです。

小さく震える彼女を抱きしめて、少年は言いました。


「今、俺達の群れは凄く血が薄いんだ

だから人間と交わることを良しとしない

……トワ、君が狙われるかもしれないんだ

」


だからしばらく、ここに来るな。

少年はそう言ったのです。


「"しばらく"って、どのくらい?絶対、また会える?」


「なるべく早く。群の問題を片付けたら、必ず迎えに行くよ」


「約束よ?」


「うん、約束だ。」


そう誓って赤ずきんは森を後にしました。





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