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ピンチがやってきた



 次はどこに行こうかな〜。

 美味しい食べ物をいっぱいもらって、眠たくなっちゃったよ。


 ロベルはどこ行きたい?



 ギャウ……



 ロベルも眠たいのか。門の騎士さんたちがいるところまで行った方がいいかな?

 でも、もう少しいたいなぁ。






 僕はタイムリミットがくるまで、街の路地裏をのぞいてまわることにした。


 前の世界でも、路地裏ってこわいこともあるけど、結構穴場も多くて良いお店とで会えたりするんだよね!

 さぁ、行ってみよう!



 ドタドタドタ 



 「坊ちゃんはいらっしゃったか?」「いや、こっちに来てない」

 「ジェムリー様たちもこちらへ向かわれているそうだ」「それは心強い」

 「何かある前にお連れしなくては!」「路地もくまなく探すんだ」



 「あーすっごく探されてる。でも、ごめんなさい、今は興味が勝っちゃうんです」


 そういえば、ジェムリーって聞こえたな。たしかジェムリーは僕の執事だ。

 と言うことは、異世界転生あるあるで完全なる味方にしたら激強じゃないか!

 

 どうする?会いに行って打ち明けちゃう?そんで、一緒にお店を見て回るんだ。

 ……あ、ダメやめよ。なんかお小言多かった気もするから、保留にしよう。保留!



 僕は罪悪感をちょびっとだけ抱えながら歩いていた。



 「この辺薄暗いなぁ。ロベル、少しギュッて力入れてもいーい?」


 

 ぐぁうぐぁう



 「ありがとう。このもふもふ安心するー、僕の安定剤だよ」



 ぎゃん



 ロベルが何かを見つけたようだ。とても賢いさす聖(さすが聖獣)だよ。

 暗くてよく見えないけど、よーく目を凝らすと見えてきた。



 「あれって、もしかして」



 そこには武器の形をした看板がでていた。あれはきっと鍛冶屋か何かのはず!

 絶対行かないと!市場調査ってやつだね。



 トンテンカン トンテンカン



 おぉ〜!近づいたら金属の音がしてきたぞ!

 僕マイナーかもしれないけど、前の世界で知恵の輪好きだったんだよね。全然できなかったけど。

 あれ作ってくれないかな。原理とか知らないけど……。

 権力使えばワンチャン無理かぁ。僕がお偉いわけじゃないもんな。利益になんないと厳しいか。

 リバーシとか木で作れる系の遊戯は大人気になるだろうけど。



 「あ!この世界のおもちゃ屋さんにも行きたかったのに。

  まず、おもちゃ屋さんってあるのかな?今世の僕、お部屋にある木彫りのお馬さんで遊んでたよね」



 思い出した記憶を探っても、子ども用の娯楽さえ少ないよな。

 公爵家にないってことは、きっとないんだろ。教育方針とかでなければきっと。



 ぐぅあうーぐぁ



 「あ、ついた……ね?って何この扉!?ここだけ頑丈すぎない!?

  こんな頑丈なのにすごい音する……。え?本物じゃないとかかな」


 





 「おや、お坊ちゃん。こんなところで何をしているのかい?」


 

 怪しいマントとフードを被った男。どこから出てきたんだろ。

 突然だったよね……え?オバケ!?



 グルルルル 



 「ロベル、どうしたのってわぁ!」



 ロベルが突然威嚇し出して、身体も少し大きくなった。この路地が狭いから元の大きさには戻れないみたい。



 「さすが聖獣ってことだな。だが、俺らの目的はお前じゃない」



 うわっ、建物が逆さに見える……。

 怪しい男とロベルがやり合ってたら、急に後ろから縄みたいなのに捕まって、僕は今宙にいる。


 グルルーッ


 ロベルが飛ぼうとしてるけど、あの男が邪魔してる。


 

 「ロベルーーー!」



 こんなことなら、ちゃんと騎士さんの言うこと聞いてたらよかった。

 いや、やっちゃったことは仕方ないんだ。

 どうしよう……。たぶん悪い人たちだよね、うぬぬ。


 



 ハッ。そういえば、ジェムリーが前に言ってたことがあった。


 「いいですか坊ランドリーちゃま。

  もしもお一人になってしまった時、何か不都合が起こってしまった時には、

  あなた様のお命を一番にお考えくださいませ」


 「今から、何かあった時、すぐにご当主様や私めに居場所が伝わる方法をお教えします」


 

 あれってGPSみたいななんらかの魔法だよな?

 それで、どうするんだっけ……。



 「よろしいですか。そのもしもが起こってしまったなら、

  すぐにこの家紋のついたブローチを強く握ってこう叫ぶのです」






 「エヴァリーヌの守護獣よ。わたしはここにいます!!!

  お願い助けて、ロベルヴァイン!!!」







  ぐおおおおーん!






 な、なんだ。眩しい。白い輝きで周りが見えなくなり、目が開かなくなった。

 しかも、ロベルの声が低くなってたよね……。何が起きてるの!?



 プチン



 「え?縄切れた……って、うわああああ、あ?あれ」



 もふん もふん



 「大丈夫か、ランドルフ」



 え、え、ロベル



 「しゃべれたのーーーーー!」



 ぐぅあう(やかましい)



 「理不尽!」






 

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