表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彼と私の想いちがい   作者: キャプ戸 理間
その一 悪魔達の絶望
14/14

絶望と家路

 一瞬の無の後から、どこからともなく光の粒子が弾けて湧き出す。刺すように、あるいは包み込むように、空間をくまなく埋め尽くす。デブリは死ぬと、置き土産とばかりに目一杯に爆ぜる。奴らは一人でに粉々になって自らの死を祝福する。

 黒より深く、無限に濁る赤の粒。際限なく透き通り、虚ろを晒す青の粒。血から出でて醜く、血を超えて美しい、二色の死の証。拒みつつ混じり、混じりつつ拒み、所々に斑を残す淡い紫が、あまねく広がり満たしていく。奴らの血であり肉でもあり心でもあり、あるいはそのどれとも違う。薄く香る紫を思わず大きく吸い込む。

 これがノヴァ。

「でっかいなあ」

 結構たくさん見てきたが、今日のは格別だ。思わず頰が緩む。

 こんなにでかいノヴァならば、空の青も、大地の赤も、今に醜く歪めてしまうことだろう。


 えっちらおっちらと、さっきまでの戦いぶりが嘘のように頼りなく体を揺らす。血の戦士も一仕事終えて力が抜けたらしい。歩けるのが不思議なくらい。破裂しそうなくらい疲れがからだに込み上げてきている。

 異形の体はいつの間にかほぐれて、溶けていってしまった。取り残されたかように、ゴロリと腰にベルト状のものが巻き付いている。

 今日は血を浴びすぎた。とっとと風呂に入ろう。

 早く帰ろう。助手ちゃんが待ってる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ