回想
横浜にどこにも負けない、コミニュティがある。
多様性やダイバーシティなどどいう言葉がよりも、もっとナチュラルに輝く場所がある。
人は誰もがみんな違うドラマの中で生きている。
そのドラマの内容を全て知る立場にある、コミニュティカフェの店主の物語
春になると街をピンクに染める目黒川沿いの桜の木。
佐伯めぐみは、この街は奇跡を起こす場所だと思っている。
今年は七夕の7月7日に梅雨明け宣言のニュースが流れた。今日はめぐみにとって大切な日だった。大切な日はいつも1人でランチをする。
現実と向き合わず、その時間までは、いつもと変わらない時間を過ごすのだ。
食後の珈琲を飲んでいるとスマホのにLINEの通知が分刻みに入ってくる。
現実に引き戻され、パーティの会場へと店を出た。
会場に着くと見慣れた顔が続々と現れる。
華やか過ぎるメンバーはキラキラとオーラを放っていた。客層は幅広い100人規模のパーティ。
引っ込み思案だった、めぐみも60歳を過ぎるとマイクを持つ手つきは馴染みすぎている。
人々の声が反射して、ゲストの声も聞き取れないくらい人々はハイテンションに盛り上がっていた。
聞いてないくらいが、ちょうど良い。
いつもは派手目なワンピースが定番だか、今年のめぐみは白字に黒の柄のワンピース、髪も邪気を落とすと30年ぶりとショートカット。
裏方ファッションと勝手にイメージしていたのだ。
パーティの終盤、「このパーティには、まだ皆さんが面識のないヒーローがいます!」と司会をしていた
ビジネスパートナーの知之が叫んだ途端、会場が一気に静まり返ったのだ。
風を切るよに木山弁護士が、めぐみの横に現れてマイクを握った。
「まさか、こんな大きなコミニュティだとは思いませんでした。めぐみさんと出会ったのは昨年の9月でした。」
今まで大騒ぎだってた観客が静まりかえった。
木山弁護士とは出会って一年も経っていないのに
こうして同じ舞台に立ったとき、前世から繋がっていたと思えるくらい、一緒にいることに違和感を誰も感じなかった。
人生には、その人その人のヒーローがいる。




