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フェーズ:003『ナニワの名物ドライバー』

「なろう……アナリティクスにアクセース!

接続完了っと!

それから、アクティブユーザーをかっくにーん!」


「むむむっ! 不正アクセスしてる

悪い子発見! 即座に成敗、バイバイバイ!」


「んでから~! めんどくさーいプロセスなんて

すーっ飛ばして!」


「『S:I:R:E:N』! Initializing! Ready!」


「うんうん! じゅんちょーじゅんちょー!

ってなわわけで……やっほー! Puzzler!

アタシは謎解き支援ユニット、美琴:01だよ!」


「これから、ズババッと謎を出しちゃうから

ビシーッと解いちゃってね!

んじゃ、いっくよー!」


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

Title:『ナニワの名物ドライバー』


ワシの仕事はタクシーのドライバー。

今日も陽気に天下茶屋を走りまわるで!


「運転手はん、急いで梅田まで行ってくれるか?」

おっと! 早速客や!


「はいな、乗っておくんなはれ!

 抜け道やったら、誰にも負けまへんで!」


「頼むで、運転手はん!

 時間に間におうたらチップはずむわ!」

お客はんの笑顔や感謝の言葉に支えられ30年。

無事故無違反でここまでこれたのが、ワシの誇りや。

せやけど最近、ちょっとした悩みがあるねん。


「今日もあの子、おるんかな?」

夕暮れ時の梅田駅前交差点。

走りなれた通りを走っとったら、

制服姿の女の子が飛び出して来よった。


「うわっ! あぶなっ!」

ハンドルを切って急ブレーキを踏む。

ほなら、通りの真ん中に佇む女の子が

寂しそうな顔をしてワシをじっと見つめた。

やっぱり、いつもの子や……。


「自分な、何度言うたらわかるんや?

 こんな真似したらあかん!

 なんぞつらいことがあるんやろうけど、

 いつかほんまに死んでまうで!」

窓から顔を出し、女子高生をしかりつける。

夕日に照らされた顔が寂しげで、胸がしめつけられる。


「おっちゃんで良かったら話を聞いたるさかい、

 いつでも会社においで。」

社名が書かれたフロントドアをポンと叩いて笑いかける。

ほなら女の子はコクリと頷いて、

歩道の向こうへと消えていった。


「急に止まって、すんまへんでしたな。

 せやけど、若い子にも色々ありまんねんなぁ。」

苦笑いを浮かべて後部座席を見やる。

でも、そこにお客はんの姿はなかった。


「なんや、またかいな……。」

未練を残した人間は死んだことに気づかず、

死ぬ前の時間を何度も繰り返すって話を聞いたことがある。

ワシはやれやれと肩をすくめて、天下茶屋へと引き返した。


ワシの仕事はタクシードライバー。

今日も大阪の街をグルグル走る。


▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△


「はいはーい! 出題かんりょー!

ねえねえ、どうだった? いい感じに解けた?

って……アタシ肝心なこと忘れてるよね!

ええっと……どうやるんだっけ、神楽! 神楽!」


「……落ち着いてください、美琴。

スコアの確認です……。」


「ああっと! それそれ! 確か……。」

正解者と脱落者を確認して、

ユニークPuzzlerと

テクニカルPuzzlerの確認だよね!

えへへっ! これにて、謎解きバトルモード終了!

そんじゃ、またあそぼーね!

バイバイ、Puzzler!」


「……お待ちください。

ポイントの付与を忘れてますよ……美琴。

美琴……?

……どうやら、もう行ってしまったようですね。」


「……それでは、改めて

謎解きバトルモードを終了します。

謎解き、お疲れ様でした。」


「なろう……アナリティクス……。

ニューロンチェッキングプログラム……。

ディスコネクト……。

『S:I:R:E:N』フェーズ4に移行します……。」

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