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プロローグ
これはある少女の物語。
それは少女から女性となった彼女の物語。
そして未来へと繋がり歴史となる物語。
彼女はなぜ、この生き方を選んだのか。
否、選ばされたのか。
歴史は残っても彼女の想いは彼女にしか分からない。
幸福か。不幸か。それも彼女次第。
…人は初めて彼女にあうと必ず言う。
「かわいそうな子」「不幸な子」「運命の子」
けれど彼女はそんなこと気になどしていなかった。
だって言われるのはいつもの事で、いまさら考えても仕方なくて、やるべきことをこなすだけだと思っていたから。
自分の感情は表に出すべきではないから。
使命。それが全て。
そんな彼女の歩んだ道。
「この道は強制されたものじゃない。
この道は…私が選んだ…。
そう、私の手で選んだものだから…。
後悔なんて…してない…。」
彼女は空を見て誓う。
…自分の使命を忘れないために…。
…自分の生き方を忘れないために…。
「私はこの使命をまっとうする…。」