前編+半分よりあと
謎解き小説です。
考えてわかる難易度とは考えられないので答えまでちゃっちゃと読んじゃってください。
「ふーん頑張ったねー」とでも思っていただければこれ幸いです。
「ヒッヒッヒ 次は何を見せてくれるかねえ・・・」
ここに活気に満ちた小国がある。
住む人は楽しげで、土壌は豊かに良質な作物が獲れる。大陸の端にあり、多くはないが海のものも獲れる。
少しだけ布生地づくりやそれを使った織物業も行っている。
他国との関わりは少しの貿易の他にはないに近かった。
のどかではあるが辺境にあるゆえ観光客もない。名物といった名物もない。
それでも住民たちは特に不自由のない幸せな暮らしを送っている。
しかしここにはある『大災害』があった。
魔女が出没するのだ。
どこに棲んでいるのかは知れないが、数年から数十年に一度ほうきに跨がりこの国へ飛んできて、この国に魔法をかけるのだ。
その魔法は魔女のイタズラで、大なり小なりなにかしら被害を残していく。
あるときには国中の畑や木から作物だけが一瞬で消え去った。
またあるときには国民一人一人それぞれが一番大切にしている物がなくなった。
その度に国民たちは魔女への備えとして貯蓄しておいた蓄えで耐え忍んできた。
ほぼ無問題な魔法のときもあれば甚大な被害が出るときもあるが、たまたまか意図的か直接人命をうばいとることはなかったので、国民たちは魔女がおこしたわざわいを後世に伝えるだけで、自分たちの育った土地を離れようとはしなかった。
そしてこの年
魔女がほうきに跨がり飛んできた。
虚ろな目をした魔女が杖を振るった。
するとほのかに白いものがコンコンと降り注いでくる。
「ハハハハハハハ!!踊れ踊れ!せいぜいあたしを楽しませろ!」
そう魔女は国中にきこえ渡る声で叫び、杖を振るとどこかへ飛び去った。




