27「大麻忍アヘンなのです」
「あ^~疲れたわぁ~」
ベッドに大の字で寝転がる私。とくに何もしていなくても疲れることってあると思うのよ。まあ、今日は自己紹介とか、色々とあったけれど。
あー、しっかしやっぱ、このベッドはいいわねぇ……ここが私の領地。ここで生まれ、ここで死んだ。今ならそう言えるわ。別に死んでいないけど。
ごろごろしながら変なことを考えていると、ふと変なことばかり言っているあの娘が目に付いた。今日はいつもと違って大人しいわね。
つか、私が部屋に入るまで明かり付いていなかったんだけど……もしかしてヤバい状態なのかと焦ったけど、別に首とか吊ってなくて本当によかったわ。
「……あの」
「うひぃっ!?」
あっ、ああああああの娘から声を掛けられた!? つか、話せたの!? それに吃驚だわ私!
えっと、何を話すべきかしら……というか、なんで話しかけてきたのかしら。
「ごめんなさい、私、うるさかったですよね……」
「あっ、ああ、大丈夫よ。全然」
しょぼん、となる娘さん。ふーむ、昨日はしっかりと見ることなかったからよく分からなかったけど……結構な美人ね。健康体であれば。
髪はぼさぼさでキューティクルの欠片もない緑色、見開かれたような目は血走っており、更に下にはクマが黒く刻まれている。腕も病的に細く、ひっかき傷。そのくせ胸はデカいわねこいつ。妬ましい妬ましいパルパルパル。
……でもあの娘抱きしめたとき、なんかあばらがくっきりと分かったのよね。
「ごめんなさい。私、なんだか気分の浮き沈みが激しいみたいで……なんだか、自分が自分じゃなくなるみたいで、あの、わざとじゃないんです。ごめんなさい」
「大丈夫、大丈夫よ」
ヤバいわね、なんかこのまま自傷行為しそうよこいつ。
というか、目を向けないようにしていたけどやっぱりか。壁とか天井にかかっている血みたいなのやっぱり血か!
というか、首にも傷あるわよねこいつ……よく死ななかったな本当。
「取りあえず、自己紹介しましょうか。私は貴女の名前知らないし、貴女も私の名前知らないでよ?」
取りあえず話題転換! 自己紹介ならネガティブにはならないわよね。
「まっ、まず私から行くわね。バルカ・ド・モンテクルズよ、よろしく。貴女の名前は?」
「……名前、ですか?」
SIT! まさか名前ないとかそういう展開!? 落ち着け、落ち着くのよ私。素数を数えるのよ。螺旋階段、カブトムシ、廃墟の街――これ違うわ。
「……アヘン、皆私をそう呼んでます」
「アヘン……アヘン?」
それ名前ちゃう、使っている薬物の名前や。




